センス不要で、インテリアスタイリングを美しく仕上げる「ディスプレイ」のセオリー前編をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/pointstyling/u4/2024-09-06.php公開日 2025年11月10日(月)
コンソールテーブル「lefti」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話しします。
こんにちは。プロダクトデザイナーの加納です。
今回は、リセノのオリジナル家具
「Re:CENO product」から新たに登場する
コンソールテーブルをご紹介します。
「コンソールテーブル」と聞いても、
あまり馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。
英語では「console」と表記しまして、
花瓶やアート作品などを飾る「飾り棚」と、
書き物や作業をする「デスク」を掛け合わせた
ハイブリッドな家具になります。
今回は、そんな新作のコンソールテーブル
「lefti(レフティ)」について、
企画の経緯とコンセプト設計をご説明します。
狭いLDKでも、専用の作業空間を。
「飾り棚」としてもお家を彩る「コンソールテーブル」
現代の住宅は、都市部に近づくほど
お部屋の広さが限られてきます。
- 仕事用のデスクが欲しいけど、1LDKでは置ける場所がない
- 一人暮らしのワンルームでは、デスクを置くと窮屈になる
そういったお声をよく耳にします。
その「不の解消」として思い立ったのが、
コンソールテーブルでした。
普段はリビングで「飾り棚」として活用しつつ、
リモートワークなどの場面では、
小さな「デスク」としてノートPCや書き物にも使える。
「飾り棚」と「デスク」の両方を兼ね備えた
コンソールテーブルは、現代の日本の住宅において、
ぴったりな家具だと考えたのです。
このように、2つの機能を1台で担える点が、
コンソールテーブルの良いところです。
インテリアのセオリ―の観点ですと、LDKや玄関に、
美しいフォーカルポイントを作れます。
「フォーカルポイント」とは、お部屋の中で自然と目が向く場所のことです。
この場所を美しく彩ることで、お部屋全体の美しさを高めてくれます。
何もない場所にアートやオブジェを飾るのは
難しいですが、コンパクトなコンソールテーブルなら、
自在にディスプレイスペースを追加できるのです。
「コンソール」とは?
ではそもそも、
「コンソール」とはどんな家具でしょうか?
そこからお話していきましょう。
「コンソール」は、17世紀頃のヨーロッパの宮廷で
使われたのが始まりと言われています。
もともとは、壁に取り付けて使う
「半円形の小机」でした。
当時は、花瓶・時計・燭台などを飾る「室内装飾」の
役割を持ち、機能よりも美観が重視されました。
そして、20世紀半ばの北欧で、アルネ・ヤコブセンや
ボーエ・モーエンセンらによって、装飾を排した
「省スペースで機能的な小家具」として、
コンソールは発展してきました。
20世紀ごろの北欧は、
現代日本と同じように狭小な住宅が多く、
「その中でいかに心地よく過ごすか」ということが
課題になっていました。
この時代に、「飾り台」だったコンソールが、
生活の機能に根ざした「小さなテーブル・シェルフ」
として再定義されました。
こうして生まれたのが、飾り台とデスクを
掛け合わせたコンソールテーブルです。
こういった歴史的な背景からも、
現代の小さな住宅に向いている家具だと言えます。
狭いリビングやワンルームでも、ワークスペースを確保。
「専用の作業場所」が、気持ちの切り替えに。
「リビングのテーブルで作業していて、肩や腰がつらい...」
「ダイニングでPCを広げて仕事をしても、集中できない...」
皆さまの中にも、同じような不満を感じている方が
いらっしゃるかもしれません
そんなとき、コンパクトなコンソールテーブルなら、
今のお家に「専用の作業スペース」を
新しくつくることができます。
狭いスペースを有効に活用し、
オンとオフで気持ちを切り替えながら、
作業に集中する環境を整えられます。
「lefti」は、日本の住宅での使用を想定し、
狭い空間に置けて、なおかつ作業もしやすい
ちょうどいいサイズにこだわりました。
天板の奥行きは40cm。これは、
一般的なノートPCやA4サイズの書類を置いても、
少し余裕があるくらいのサイズです。
横幅も80cmありますので、
マウスを動かしたりノートを広げたり、
デスクライトを置くスペースも十分に取れます。
デスクトップPCを置くには小さいですが、
「週に1回のリモートワークで使う」くらいには、
最適な大きさです。
さらに「lefti」には、内寸幅「63cm」の
大きな引き出し収納を付けています。
ノートPCや書類など、
仕事で使う道具をまとめて収納可能です。
作業が終わったら道具を引き出しにしまうことで、
普段はテーブルの上をすっきりきれいに保てます。
生活空間に仕事道具を持ち込みたくない...という方も、
ストレスなくお使いいただけます。
日本の住宅にフィットするコンパクトサイズ。
椅子とのバランスも良く、姿勢が整います。
北欧ヴィンテージのコンソールは、
あまり出回ってないというのもありますが、
高さが少し高いモノで「74cm」だったり、
少し低く「65cm」だったりと、
日本人にちょうど良いサイズがあまりありません。
それに対して、「lefti」の高さは72cm。
一般的な日本の椅子と合わせた際に
ちょうど良い高さになるよう設計しています。
リセノで販売している「folk」シリーズのチェアや、
ウィンザーチェア「Anne」などとも相性が良いので、
ぜひ一緒に検討いただければと思います。
寝室で使えば、「ドレッサー」に変身。
ナイトケアやお化粧に便利です。
鏡を設置すれば、コンパクトな寝室でも使える
「ドレッサー」に変身します。
ベッドサイドに置いて、
就寝前のナイトケアや、毎日のお化粧に。
細々したアイテムは引き出しの中にしまえますので、
お部屋がごちゃごちゃする心配もありません。
他にも、日記を書いたり、スマホや飲み物を置く
「ナイトテーブル代わり」に使ったり。
寝室の過ごし方の幅がグッと広がります。
玄関に置いて「ウェルカムコーナー」を演出。
散らかりがちな郵便物もすっきりしまえます。
毎日届く郵便物や、お出かけに必要な鍵などの小物。
玄関周りは、どうしても散らかってしまいますよね。
少し広めの玄関なら、「lefti」を置くことで、
すっきり整頓する「ウェルカムコーナー」を
つくっていただけます。
郵便物や鍵、印鑑などは、引き出しに収納。
その上にアートや植物などで彩りを加えれば、
実用的かつ見た目も美しい玄関に変わります。
お子さま用の「勉強机」としても。
リビングでの学習に最適です。
子供の学習机を置けるスペースがないという方には、
「lefti」を学習机として
使用いただくのもおすすめです。
近年、子どもが自室ではなく
リビングやダイニングで勉強する
「リビング学習」が注目されています。
親の目が届きやすく、学習習慣を育むのに役立つ一方、
リビングやダイニングには誘惑も多く、
プリントや消しかすが散らかりやすいデメリットも。
「lefti」なら、
リビングダイニングに無理なく追加できて、
お子さまが集中する環境を整えられます。
多用途だから、長く使える。
「ライフステージの変化」に寄り添います。
コンソールテーブルは、一般的な勉強机より
コンパクトだからこそ、ライフステージの変化に
あわせて長く使い続けられます。
たとえば、社会人になって初めての一人暮らし。
期待と不安を胸に住み始めたワンルームで、
「ダイニングテーブル兼デスク」として。
数年後に結婚して、夫婦二人暮らしになり、
1LDKの間取りに引っ越したら、
リビングダイニングの「在宅勤務スペース」に。
お子さまが生まれたら、子ども用の「学習机」として
受け継いでいくのもいいですね。
リビングで宿題や勉強を見てあげられるので、
子どもにとっても安心感につながります。
お子さまが巣立たれたあとには、
ベッドの横や書斎に置いて、
ちょっとした作業スペースとして活用できます。
広めの一戸建てを建てた際には、
玄関の「飾り棚」として、長く活躍してくれます。
このように、ライフステージの変化に応じて、
柔軟に使い方を変えられるのが
コンソールテーブル「lefti」の魅力です。
美しい佇まいとデザイン性。
ヴィンテージ家具にも美しく調和します。
ここまでは、「lefti」の「機能」について
お話をさせていただきました。
ここからは、細かな「意匠」のこだわりを
ひとつずつご紹介していきます。
① 北欧ヴィンテージを彷彿させる繊細な「取手」
引き出しの「取手」には、
北欧ヴィンテージ家具の黄金期を彷彿させる、
しなやかで美しい意匠を施しました。
360°方向から木材を削り出すという、
非常に繊細な技術によって生み出されています。
実は「lefti」という名前は、
こちらの取手に由来しています。
「lefti」はフィンランド語で「葉」という意味で、
葉のように繊細に削り出された取手の意匠から
連想して名付けました。
この特別な取手をあしらうことで、
美しく上質な表情をプラスしています。
一般的な勉強机とは異なり、とても軽やかな印象で、
インテリアになじみやすいです。
特に、ヴィンテージ家具などを取り入れた
味わいやあたたかみを感じる空間に美しく調和します。
② 美しい「オーク材」の木目が、お部屋を彩ります。
「lefti」には、良質なオーク材を
贅沢に使用しています。
古くから家具材として親しまれてきたオークは、
木のぬくもりを感じる美しい木目が魅力です。
北欧ヴィンテージ家具にもよく使われており、
長く愛用できる木材として親しまれています。
あたたかみのある木の風合いが、
お部屋を彩る役目を果たしてくれます。
「ウレタン塗装」で、水や汚れにも強い。
デスクでの書き物に最適です。
「lefti」は、作業中の飲み物や汚れに備えて、
表面にウレタン塗装を施しています。
ウレタン塗装とは、ウレタン樹脂を家具に吹きつけて、
表面をコーティングする塗装方法。
水や汚れに強く、毎日のお手入れがとても簡単です。
ヴィンテージのコンソールは、
シミや油汚れがついてしまわないか、
どうしても心配になりますよね。
ウレタン塗装はリセノの
ダイニングテーブルでも採用しており、
普段使いに適した仕上げですので、
安心して使用いただけます。
Re:CENO productで定番の
「3カラー」をご用意しました。
カラーは、
リセノで定番の「3カラー」をご用意しました。
- 北欧ヴィンテージ家具をイメージした「ヴィンテージレッド」
- 明るくさわやかな「ナチュラル」
- こっくりと趣深い「ブラウン」
お部屋のイメージに合わせて、お好みの色を
選んでいただけたらと思います。
① ヴィンテージレッド
「ヴィンテージレッド」は、
1950年代頃の北欧ヴィンテージ家具をイメージした、
「lefti」で一番おすすめのカラーです。
赤味のあるブラウンカラーが、
お部屋に落ち着きを感じさせてくれます。
ダイニングチェアの「folk」シリーズでも
同じヴィンテージレッドカラーを展開していますので、
統一感のあるスタイリングを楽しんでいただけます。
② ナチュラル
こちらは、明るくさわやかな表情の「ナチュラル」。
北欧らしいさわやかなお部屋作りを目指す方には、
ぜひとも選んでいただきたいカラーです。
家具の色味は、
明るいほどお部屋を広く見せてくれます。
ひとり暮らしのワンルームや寝室を、
できるだけすっきり軽やかに見せたいという方にも
ぴったりの色味です。
③ ブラウン
こちらは、渋めの表情が美しい「ブラウン」。
ナチュラルよりも一段深みがある色味で、
木の質感やヴィンテージライクな雰囲気を楽しめます。
男性っぽい印象を受けるブラウンカラーですが、
リセノスタッフの中では
意外にも女性人気の高いブラウン。
深みを感じる独自の色合いで、
美しいスタイリングに仕上がります。
こだわりを詰め込んだ「コンソールテーブル lefti」。
2025年11月10日(月)より発売します。
ということで、新作のコンソールテーブルについて、
企画の経緯とコンセプト設計をご説明しました。
長く受け継がれてきた北欧ヴィンテージ家具のように、
愛着を持って使っていただけるとうれしいです。
「見た目」と「使い心地」を両立した家具ですので、
ぜひ新しい相棒としてご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。











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