【シンプルを極めるレシピ】揚げサワラと小カブのあんかけ
こんにちは。料理家の松山たけしです。
みなさんには、お気に入りのお椀はありますか?
食卓に欠かせないお椀ですが、お味噌汁など
汁物に使うことが多いかもしれません。
たまには「椀物(わんもの)」として
使ってみると、器の見方も変わってきます。
椀物は、懐石料理において、季節感を取り入れたり
出汁本来の味を生かすための存在。
他のお料理とはまた違った特別な世界観があります。
こんな話をすると、
「難しそう」と思われるかもしれませんが
実は、意外と気軽に作ることができるんです。
今回は、誰でも簡単に挑戦できて
食卓をちょっぴり高級な雰囲気にしてくれる椀物
「揚げサワラと小カブのあんかけ」をご紹介します。
食卓に季節感や彩りを加える「椀物(わんもの)」
いつもの食卓に、特別感を与えてくれる椀物。
僕がよく作るのは、だし汁に、
すりおろしたカブを入れてとろみをつけて、
揚げた魚や、野菜をのせたもの。
いわゆる「あんかけ」の料理なんですが、
椀物としてお椀に盛り付けると、一気に本格的に。
いつもと違った雰囲気になるから不思議です。
そうなってくると、お気に入りの
お椀が大事になってきます。
今回使ったのはリセノで取り扱いのある
「めいぼく椀(けやき)」の大サイズ。
天然木を使った丸みを帯びたお椀は、
手にしっくり馴染む温かみのある雰囲気。
一つひとつ違った木目の表情や色ムラも、
なんだか愛着が湧きます。
もちろん、味噌汁など、普段使いにも最適ですが
大きめサイズで椀物として使うと特別感が生まれます。
「揚げサワラと小カブのあんかけ」の作り方
今回のレシピは、サワラを使います。
「鰆」と書くので、春が旬かな?
と思うかもしれませんが、
冬のサワラは、一番脂が乗っていて美味しいんです。
魚を扱うときは、まず軽く塩を振って
10分ほど置いておいてください。
そうすると、表面に水滴が付いてきます。
それをキッチンペーパーなどで拭き取る。
この作業をすることで、魚の臭みが取れ、
水分が少し抜けて身が引き締まります。
照り焼きや煮魚をする際にも、
軽く塩を振ると、味が入りやすくなるので、
大切なひと手間です。
もちろんサワラだけでなく、タイやタラ、
ズズキなど、他の白身魚でも美味しく作れます。
仕上げには、柚子の皮を加えると
より椀物としての世界観が引き立ちます。
材料(2人前)
- サワラ 1切れ
- 小カブ 3個
- 舞茸 1/4パック
- ゆず 適量
- 一番出汁 400cc(★)
- 薄口醤油 30cc
- みりん 20cc
- 塩 ひとつまみ
★ 一番出汁の作り方
1. 水500ccに昆布5gを入れて、
水からゆっくりと煮出す。
2. 沸騰直前で昆布を取り出し、
かつお節10gを加える。
3. 3分ほど、沸かさずに煮出した後、こす。
※出汁パックなどを使っても構いません
レシピ
1. カブは皮を剥き、すりおろす。
葉っぱはトッピング用に
少しだけ刻んで、塩もみをしておく。
2. 具として乗せるように、くし切りのカブを
2カットほど用意しておく。
舞茸は適当な大きさに分ける。
3. サワラに軽く塩を振って、10分ほどおいたら、
キッチンペーパーで水気をふき、
半分(食べやすい大きさに)カットする。
4. 一番だしと調味料を合わせ、一度沸騰したら、
すりおろした蕪を入れて、
水溶き片栗粉でとろみをつける。
5. サワラに片栗粉をまぶし、
180℃に熱した油で3分ほど揚げる。
舞茸、カブは素揚げに。
6. お椀に温めた④を入れる。
揚げた具材をのせ、塩揉みした蕪の葉、
ゆずの皮を散らして、完成。
普段の食卓に並べるだけで、
季節感や彩りを加えてくれる椀物。
家族での食事はもちろん、来客の際の
おもてなしとしてもおすすめです。
ぜひ作ってみてくださいね。
なお、今回レシピで使用した器は
以下のページよりご購入いただけます。
めいぼく椀