【シンプルを極めるレシピ】
油淋鶏(ユーリンチー)の作り方と、揚げ物の基本
こんにちは。料理家の松山たけしです。
今回は、鶏の美味しさと、
新玉ねぎの爽やかな辛味が味わえる
新玉ねぎの油淋鶏を作ります。
それと同時に、揚げ物を美味しく仕上げるための
ポイントを覚えていきましょう。
▼使用した器
プレート Ancient Pottery オーバル
油淋鶏を美味しく作るための3つのポイント
美味しい油淋鶏を作るために、
まずは、揚げ物の基本を押さえましょう。
衣をつけて、肉を揚げる「揚げ物」。
唐揚げを代表とする、馴染みのある調理法です。
ある程度適当に作っても、
基本的には美味しく仕上がるのですが...
実は、知っていると知らないのでは
大きく仕上がりが変わるポイントが3つあります。
① 下味をつけるときは、しっかり揉み込む
まずは、下味の段階で「肉に調味液をふくませる」
という工程がありますが、ここに工夫を1つ。
肉は水分を吸います。
しばらく置いておくのもいいですが、
しっかり揉み込むことが大切です。
ちょこちょこっと合わせるだけではなくて、1〜2分。
調味液が染み込むように、よく揉み込みましょう。
そうすることで、味がしっかりとつくのはもちろん、
肉がしっとりとジューシーに仕上がります。
② 衣をつけた後は、少し馴染ませる
次に、衣のつけ方です。
衣には、薄力粉、強力粉、片栗粉を使うことが
多いですが、それぞれの特徴は、こんな感じです。
- 薄力粉:「さっくり」
- 強力粉:「ザクっと」
- 片栗粉:「ガリっと」
これは料理に合わせて好みになりますが、
ポイントはそこじゃなくて、粉の付け方です。
粉っけが残っている状態で、油に入れると、
粉で油が白っぽくなってしまうことはありませんか?
そうすると、すぐに油が悪くなる。
実は、肉についた粉は少し湿っている方が、
粉が流れることがなく、カリッと仕上がります。
粉をつけたら、少し置いて馴染ませておくか、
少し水を足してもいいでしょう。
びちょびちょになってはいけませんが、
少し湿らせておくのが、カリッと揚げるポイントです。
③ 「二度揚げ」で、カリッと仕上げる
そして最後は揚げ方。
ポイントは、二度揚げすることです。
- まずは、少し低めの温度でゆっくりと揚げる
- やさしく肉に火が入ったら、一度取り出す
- 油の温度を揚げて、衣がカリッとするまで揚げる
今回は、鶏もも肉を一枚そのまま揚げるので、
二度揚げは必須です。
ご紹介した3つのポイントを意識して、
美味しい揚げ鶏ができたら、あとはタレをかけるだけ。
通常はネギを使った薬味タレをかけますが、
今回は春の食材、新玉ねぎを使った油淋鶏ソース。
ほんのり甘く、なめらかな食感が楽しめますよ。
揚げ方の基本を覚えておけば、調味液の味が変わろうと
鶏が豚に変わったとしても、応用可能。
カリッとジューシーな揚げ物ができるはずです。
材料
- 鶏もも肉 1枚(約300g)
- 塩 3g(処理した肉に対して1%)
- 酒 大さじ2
- 片栗粉 大さじ2
(薬味だれ) - 新玉ねぎ 2/4個
- 三つ葉 1/2束
- 酢 適量
- 砂糖 適量
- 醤油 適量
- おろししょうが 適量
- ごま油 適量
- 黒胡椒 適量
作り方
1. 鶏肉の下処理をします。
余分な脂肪分、筋を切り落としましょう。
2. ボールに①と塩と酒をいれ、
酒が染み込むまでよく揉み込みます。
3. 「薬味だれ」を作ります。
新玉ねぎは薄くスライスして、一度水にさらして
辛味を抜き、ザルにあげて水気をよく切ります。
三つ葉は2cm幅にカット。
残りの調味料を合わせておきます。
4. ②に片栗粉を加え、よく馴染ませます。
5. まずは、160℃くらいの油で、4分ほど揚げます。
一度揚げバットに取り出し、4分ほど休ませたら、
190℃くらいまで温度を揚げて
衣がカリッとするまで、4分ほど揚げます。
6. 一口台にカットし、器に盛り付けます。
7. ③の薬味だれをかけ、黒胡椒を振ったら、完成。
今回は、鶏と新玉ねぎの美味しさが味わえるように
酒と塩のみでシンプルに仕上げました。
もちろん、ニンニクを効かせたりラー油を入れたり、
ガツっとした油淋鶏もできますので、
ぜひアレンジして試してみてください。
また、今回のレシピに使用した器は
以下のリンクよりご覧いただけます。
プレート Ancient Pottery オーバル(ブラスカラー)