Web Magazine

【シンプルを極めるレシピ】
油淋鶏(ユーリンチー)の作り方と、揚げ物の基本

こんにちは。料理家の松山たけしです。

今回は、鶏の美味しさと、
新玉ねぎの爽やかな辛味が味わえる
新玉ねぎの油淋鶏を作ります。

それと同時に、揚げ物を美味しく仕上げるための
ポイントを覚えていきましょう。

正方形-1.jpg

▼使用した器
プレート Ancient Pottery オーバル

油淋鶏を美味しく作るための3つのポイント

正方形.jpg

美味しい油淋鶏を作るために、
まずは、揚げ物の基本を押さえましょう。

衣をつけて、肉を揚げる「揚げ物」。
唐揚げを代表とする、馴染みのある調理法です。

ある程度適当に作っても、
基本的には美味しく仕上がるのですが...

実は、知っていると知らないのでは
大きく仕上がりが変わるポイントが3つあります。

① 下味をつけるときは、しっかり揉み込む

DSCF1849.jpg

まずは、下味の段階で「肉に調味液をふくませる」
という工程がありますが、ここに工夫を1つ。

肉は水分を吸います。
しばらく置いておくのもいいですが、
しっかり揉み込むことが大切です。

ちょこちょこっと合わせるだけではなくて、1〜2分。
調味液が染み込むように、よく揉み込みましょう。

そうすることで、味がしっかりとつくのはもちろん、
肉がしっとりとジューシーに仕上がります。

② 衣をつけた後は、少し馴染ませる

DSCF1854.jpg

次に、衣のつけ方です。

衣には、薄力粉、強力粉、片栗粉を使うことが
多いですが、それぞれの特徴は、こんな感じです。

  • 薄力粉:「さっくり」
  • 強力粉:「ザクっと」
  • 片栗粉:「ガリっと」

これは料理に合わせて好みになりますが、
ポイントはそこじゃなくて、粉の付け方です。

粉っけが残っている状態で、油に入れると、
粉で油が白っぽくなってしまうことはありませんか?

そうすると、すぐに油が悪くなる。

DSCF1856.jpg

実は、肉についた粉は少し湿っている方が、
粉が流れることがなく、カリッと仕上がります。

粉をつけたら、少し置いて馴染ませておくか、
少し水を足してもいいでしょう。

びちょびちょになってはいけませんが、
少し湿らせておくのが、カリッと揚げるポイントです。

③ 「二度揚げ」で、カリッと仕上げる

DSCF1857-4.jpg

そして最後は揚げ方。
ポイントは、二度揚げすることです。

  1. まずは、少し低めの温度でゆっくりと揚げる
  2. やさしく肉に火が入ったら、一度取り出す
  3. 油の温度を揚げて、衣がカリッとするまで揚げる

今回は、鶏もも肉を一枚そのまま揚げるので、
二度揚げは必須です。

DSCF1867.jpg

ご紹介した3つのポイントを意識して、
美味しい揚げ鶏ができたら、あとはタレをかけるだけ。

通常はネギを使った薬味タレをかけますが、
今回は春の食材、新玉ねぎを使った油淋鶏ソース。

ほんのり甘く、なめらかな食感が楽しめますよ。

DSCF1876.jpg

揚げ方の基本を覚えておけば、調味液の味が変わろうと
鶏が豚に変わったとしても、応用可能。

カリッとジューシーな揚げ物ができるはずです。

材料

DSCF1842.jpg

  • 鶏もも肉 1枚(約300g)
  • 塩 3g(処理した肉に対して1%)
  • 酒 大さじ2
  • 片栗粉 大さじ2

    (薬味だれ)
  • 新玉ねぎ 2/4個
  • 三つ葉 1/2束
  • 酢 適量
  • 砂糖 適量
  • 醤油 適量
  • おろししょうが 適量
  • ごま油 適量

  • 黒胡椒 適量

作り方

1. 鶏肉の下処理をします。
  余分な脂肪分、筋を切り落としましょう。

DSCF1846.jpg

2. ボールに①と塩と酒をいれ、
  酒が染み込むまでよく揉み込みます。

DSCF1847.jpg

3. 「薬味だれ」を作ります。
  新玉ねぎは薄くスライスして、一度水にさらして
  辛味を抜き、ザルにあげて水気をよく切ります。
  三つ葉は2cm幅にカット。
  残りの調味料を合わせておきます。

DSCF1858.jpg

4. ②に片栗粉を加え、よく馴染ませます。

DSCF1853.jpg

5. まずは、160℃くらいの油で、4分ほど揚げます。
  一度揚げバットに取り出し、4分ほど休ませたら、
  190℃くらいまで温度を揚げて
  衣がカリッとするまで、4分ほど揚げます。

DSCF1859.jpg

6. 一口台にカットし、器に盛り付けます。

DSCF1861.jpg

7. ③の薬味だれをかけ、黒胡椒を振ったら、完成。

DSCF1869.jpg

今回は、鶏と新玉ねぎの美味しさが味わえるように
酒と塩のみでシンプルに仕上げました。

もちろん、ニンニクを効かせたりラー油を入れたり、
ガツっとした油淋鶏もできますので、
ぜひアレンジして試してみてください。

また、今回のレシピに使用した器は
以下のリンクよりご覧いただけます。

プレート Ancient Pottery オーバル(ブラスカラー)

14-b.jpg


Styling Goods

プレート Ancient Pottery

¥ 2,090 ~



View More
みんなの保存数:12

秋冬ほっこり食器特集

雑貨・食器特集

あったか特集

ディスプレイ特集
センスのいらないインテリア
ナチュラルヴィンテージを知る
インテリアを学ぶ
インテリアを楽しむ
リセノのこと
特集
人気の連載

「食べるを楽しむ」の最新記事 4件

2024年10月15日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】カリフラワーのスパイスロースト

カリフラワーは、ローストすると化けます。パーティの一品としてもおすすめです。

松山たけし 3
2024年10月01日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】皮付き里芋の唐揚げ

外はカリッ、中はトロッとした食感で、やみつき必至の一品です。

松山たけし 3
2024年11月12日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】寒い季節に! タラのチゲ鍋スープ

寒い時期にたっぷり食べたい。タラのチゲ鍋レシピをご紹介します。

松山たけし 1
2024年10月29日(火)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】サワラの粕漬け焼き

お酒と食材のペアリングが楽しめる一体型の料理。それが「粕漬け焼き」です。

松山たけし 1

「食べるを楽しむ」の人気記事 4件

2023年3月03日(金)
食べるを楽しむ

【ほんとうの、美味しいって?】大根の味噌汁から考える。

レシピの新連載がスタート。第一回目は、「大根の味噌汁」です。

松山たけし 37
2023年4月10日(月)
食べるを楽しむ

【シンプルを極めるレシピ】徹底的にチキンソテー

レシピの連載がスタート。第三回目は、「チキンソテー」です。

松山たけし 37
2023年5月23日(火)
食べるを楽しむ

【ほんとうの、美味しいって?】塩豚ポトフ

レシピの連載がスタート。第六回目は、「塩豚ポトフ」です。

松山たけし 19
2023年6月21日(水)
食べるを楽しむ

【ほんとうの、美味しいって?】おもてなしの、ひと皿。海老のアヒージョ

友人や家族を自宅に招く際にぴったりな「ひと皿」レシピをご紹介します。

松山たけし 19

インテリアを学ぶ、楽しむ、好きになる。
『Re:CENO Mag』