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更新日 2024年03月31日(日)

【シンプルを極めるレシピ】春の豚汁を作りながら、汁物の組み立て方を考える

こんにちは。料理家の松山たけしです。

美味しい料理に「うま味」は不可欠です。

ただ、過剰にうま味があっても、
必ずしも美味しくなるわけではありません。
バランスが大切です。

今回は、新玉ねぎと菜花を使って、
一味違った春の豚汁を作りながら、
理想的なうま味のバランスについて考えてみましょう。

DSCF1978_2.jpg

▼使用した器
めいぼく椀(けやき/大サイズ)

美味しい豚汁を作る合言葉は「引き算」

DSCF1979_3.jpg

豚汁はどうやったって、大概はおいしく作れます。

肉も、野菜も、味噌も、かつお出汁も
とにかくうま味の要素が多いので、
一口目からわかりやすく美味しいです。

野菜が少しとろけてて、味噌も少し煮詰まった感じ。
汁物っていうより、おかずですよね。ご飯が進む。

こういう豚汁も好きなんですが、うま味が強すぎると
素材の持つ繊細な美味しさや、風合いが
わからなくなってしまうんですよね。

これは勿体無いです。

今回は少し引き算をして、
素材の美味しさを感じる
お上品な豚汁を作ってみましょう。

DSCF1967.jpg

まず、出汁は昆布だけで十分。肉、野菜、味噌。
これだけあれば、うま味の量は保証できます。

野菜の中でも、きのこはうま味が多いです。
特にエノキは香りの主張が少ないので、
うま味を補うのにぴったりです。

DSCF1968.jpg

あと、お肉は霜降りにします。
霜降りというのは、高級なお肉のことではなくて
さっと茹でることです。

茹でるというか、お湯で洗うという感じ。
魚や肉などは一度霜降りをしてあげると、
臭みや余分な脂などが落ちて味が綺麗になります。

DSCF1965.jpg

一度綺麗にしてから、やさしく味を入れる。
これが、和食をワンランクアップさせる一手間です。

新玉ねぎと菜花を使った、お上品な春の豚汁。
うま味のバランスを考えながら作ってみてください。

DSCF1978_3.jpg

材料

DSCF1960.jpg

  • 水 400cc
  • 昆布 1かけ
  • 豚バラスライス 60g
  • エノキ 30g
  • 新玉ねぎ 1/2個
  • 菜花 60g
  • 味噌 大さじ1と1/2
  • 酒 大さじ1
  • 薄口醤油 小さじ1
  • みりん 小さじ1
  • すりごま 適量

作り方

1. 菜花、エノキ、豚バラ肉は3cm幅にカット。
  新玉ねぎはくし切りにします。

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2. 沸かしたお湯に、豚バラを入れます。
  10秒ほど泳がせたら、ザルにあげ、
  流水で軽く洗います。

DSCF1966.jpg

3. 別の鍋に、水、酒、昆布、新玉ねぎ、
  エノキをいれます。
  中火にかけ、ふつふつとしてきたら、
  弱火にして、新玉ねぎに火を通します。
  昆布は取り出しましょう。

4. ②の豚バラと菜花をいれ、一度沸かしたら、
  味噌、醤油、みりんを入れます。

DSCF1973.jpg

5. 盛り付けたら、すりごまをトッピングして、完成。

DSCF1977_2.jpg

今回は、新玉ねぎと菜花を使った、
上品な「春の豚汁」を作りました。

だんだんと暖かくなってくる春の季節に、
ぜひ試していただきたいレシピです。

なお、今回のレシピで使用した器は、
以下よりご覧いただけます。

めいぼく椀(けやき/大サイズ)

15-b.jpg


Styling Goods

めいぼく椀

¥ 3,850 ~



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