【さて、どう暮らそう。】住むということ
はじめまして。
今回から、連載をさせて頂くことになりました、
空間コーディネーターの平野美香と申します。
インテリアは、見せるためのものではなく、
自身や家族の心と身体を心地よくさせるもの。
どんな空間で日々を過ごしたいか、
その答えをご自身で導き出すお手伝いを
させて頂いています。
職業柄、ご新築やリフォームなどのお家づくりに
携わることが多い日々です。
「どんなお家をつくるのか。」という時に、
まず考えたいのは、こんなこと。
- どんな暮らしをしたいのか?
- どんな風に一日を過ごしたいのか?
- 今だけでなく、何年先でも自分たちらしく
過ごせるのは、どんな空間だろう?
暮らし方の視点から考えていくと、
住みたい家が自ずと見えてくるなと思う毎日です。
例えば、私のことで言うと。
結婚して、18年が過ぎました。
夫と小学5年生の息子、2年生の娘との
4人暮らしです。
今の住まいは、5軒目。
ずっと賃貸暮らしを続けています。
結婚をした時に住んだマンションは、2LDK。
息子が1歳のときに、
3LDKのマンションに引っ越し。
娘が生まれる直前に3LDKの
お庭付きのマンションに引っ越しました。
2年前に、結婚した当初に
住んでいたマンションに戻り。
昨年、戸建ての賃貸に引っ越し、
今に至ります。
私の住まいに対する考え方が変わったのは、
3回目の引っ越し。
結婚当初のマンションに戻ったときでした。
期間限定での引っ越しでしたが、
家族4人で2LDKは狭いと思いながら戻った場所。
けれど、ここに住んだからこそ、
「暮らす」ということに対して、
原点回帰になりました。
ひとつ屋根の下で暮らす家族だからこそ、
寄り添ってひと所に集っていたい時期もある。
毎日顔を見合わす家族だからこそ、
時には、いい距離が必要な時もある。
ところ狭しと過ごした1年間で、
「家族はチーム、長く大切にしたい仲間だからこそ、
私たち家族にとってのその時々の距離の大切さ」
に気付くことができました。
その気付きを糧に、移った今の住まいは、
LDKと個室が3部屋あります。
その個室、一般的には夫婦の寝室と
子供部屋2つと考えがちですが。
我が家では、3部屋それぞれにテーマのある
お部屋作りをしてみました。
模様替えが楽しくて、仕方のない日々です。
そして、暮らすことにもう一つ大切な事は、
どんな家具と日々を共にするのかということ。
我が家に置いてある家具は、
私がインテリアの仕事に就いた25年前から
少しずつ集めてきたもの。
どんな家に住むかとか、広さのこととか、
未知数の中で購入したものばかりですが、
どの住まいでも、その場その場のいい表情を
見せてくれながら、私たち家族の暮らしに
寄り添ってきてくれました。
要は、何が言いたいのかというと、
冒頭にも記載したように、
「どんな風に暮らしたいか」がしっかり
自分たちの中にあれば、モノ選びもスムーズ。
5年後も、10年後も、飽きることなく
ずっと共に暮らしていけるものと
出逢っていけると思うのです。
家族も何年たっても、飽きることなく
ずっと一緒に過ごしていきたいチーム。
家具をはじめ、生活を共にするアイテムは、
家族と同じくらい大切なメンバー。
自分たちの人生で、最高のチームを作るためには、
自分たちの軸を知ること。
そんな軸の見つけ方について、
これから少しずつお伝えしていけたら
いいなと思います。
これから、どうぞよろしくお願いいたします。