【蚤の市で見つけた偏愛品】
ひときわ小さな小引き出し
「小引き出し症候群」というのはボクが勝手に
考えた言葉ですが、古いものが好きな方なら
きっとピンとくる人もいるだろうと確信しています。
小引き出しというのは、文字通り小さな引き出し。
いろんな人のお部屋で見かけるものですから、
ついつい欲しくなってしまうのも仕方のないお話で。
ただ、同じものはなかなか存在しないし、どこで
出会えるかも定かではないので、
自分好みの1つを
探し始めると、その旅路はとても長いものになります。
そんな事もつゆ知らず、せっかくなら書類の
整理に使える「A4が入る小引き出し」と欲を
かいたものですから、まるで果てがありません。
平成生まれの「A4」を、昭和育ちの小引き出しが
知る由もなく、「なんか、たまたま入った」
という奇跡を探すルーティーンが続く日々。
そんな「小引き出し症候群」を終わらせたのは、
蚤の市で出会った、ひときわ小さな小引き出しでした。
経年でしか得られない深い飴色と、
愛しさすら感じる絶妙なサイズ感。
A4どころか、B5すら入らない。
でも、そんなことはどうでも
良くなってしまいまして。
「古いものには、使い勝手よりロマンを求めよ」
一期一会の旅には、そんな教訓が必ずあるものです。