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更新日 2023年05月21日(日)

長崎・波佐見町で<波佐見焼>の魅力に触れてきました。

こんにちは。やまもとです。

先日、佐賀県・大川の家具の新春展示会に行った
帰りに、少し足を延ばして、長崎・波佐見町に
行って来ました。

波佐見町は、近年、インテリア業界でも話題の多い
<波佐見焼(はさみやき)>の産地です。

先日、こちらの記事でも書きましたが、
HASAMI PORCELAIN という食器シリーズを
リセノでも、大々的に取り扱い開始予定です。

そのため、勉強も兼ねて、波佐見焼の生産工場を
訪ねてきました。

波佐見焼とは?

波佐見焼きはマイナー?

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波佐見町は長い間、有田の下請け産地であったため
その名は、あまり知られていません。

大量生産を得意とする波佐見焼きは、
成形、型起こし、釉薬、窯焼きとそれぞれに作業を
発注する分業体制をとっています。

多くの人が連携して関わるこの体制は、
新商品の開発に多額の費用と時間がかかること、
また、各作業工程での意思疎通の問題を
抱えています。

しかしその反面、各分野の高い技術力と効率的な
生産体制を育んできました。
-------------------------------------------
(以上、HASAMI公式サイトより引用)

つまりは、街全体が協力して、有名な有田焼の生産
を支えていたという事の様です。

だから、これまではあまり波佐見焼きの名前を
見たり、聞いたりすることが少なかったんですね。

じゃあ、なぜ、いま注目されているの?

20150119073403.jpg
出典:http://www.hasamiyaki.jp/maruhiro-shop/

では、今なぜ「波佐見焼き」の名前をよく聞く様に
なったんでしょうか?

1つには、産地表示について厳格化がされた事で、
有田の下請けとしてではなく、波佐見焼きとしての
名前が必然的に、前に出てきたこと。

産地表示が厳しくなったのは、食品と同じですね。

そして、さらに大きな要因は、やはり「HASAMI」
ブランドが雑誌などで取り上げられた事でしょう。

20150123112006.jpg
出典:http://www.hasamiyaki.jp/

「HASAMI」は、中川政七商店協力の下、
波佐見焼きのリブランディングを行い、伝統の産地
から発信される、新たな可能性を示したブランド
です。

最大のポイントは、従来の「白くて薄い」という
波佐見焼のイメージを覆す、カラフルでカジュアル
な佇まい。

URBAN RESEARCHなどの有名アパレルショップ
のバイヤーの目に留まったことで、雑誌などでも
たびたび特集が組まれ、一気にブレークしました。

かく言う僕も、メディアで見かけた事をきっかけに、
HASAMIシリーズのファンになった一人です。

この「HASAMI」のブレークにより、波佐見は
全国的に注目の産地となりました。

その他にも、代表ブランドがぞくぞく登場。

そんな注目の産地:波佐見。

近年の波佐見発の食器には、「HASAMI」以外
にも、ぞくぞくと素晴らしいブランドが、
登場してます。

では、波佐見焼の代表的なブランドを、
ご紹介していきましょう。

HASAMI PORCELAIN

20150119111149.jpg
出典:http://www.hasami-porcelain.com/

篠本拓宏(tortoise)のディレクションにより、
天然の天草陶石からつくられる磁器の原料に、
独自の比率で陶土を混ぜて作られる食器シリーズ。

以前に波佐見で焼かれた陶磁器のサンプルを再現し
ありのままの素材感を生かす釉薬が配合されて
います。

HASAMI

20150119111802.jpg
出典:http://www.hasamiyaki.jp/

中川政七商店と力を合わせたリブランディングに
より、作られたカラフルなシリーズ。

アパレルショップに採用されるなど、ポップで
メンズライクなデザインが特徴。

ものはら(MONOHARA)

20150119112243.jpg
出典:http://www.hasamiyaki.jp/monohara/

「波佐見焼を世界へ」をコンセプトに、
HASAMIで人気のマルヒロが立ち上げたブランド。

和風な柄ながらも、「m」をリピートしたデザイン
が今風ですね。

essence

20150126013714.jpg
出典:http://essence.shop-pro.jp/

暮しの中で豊かさを感じられるものづくりを
コンセプトに、テーブルウェアとインテリア雑貨を
開発しているデザインプロジェクト。

リセノ京都店でも取り扱っていましたが、
ドットデザインが、女性にとても人気でした。

このほかにもたくさん良いブランドがありますが、
ここでは、注目の4つのブランドをご紹介しました。

波佐見焼の工場を訪ねて

今回、HASAMI PORCELAINのメーカーさんに
生産工場を案内してもらいました。

写真とともにご紹介していきます。

20150119-6

棚にずらりと並ぶ、生地段階の波佐見焼きたち。
この後、釉薬を塗られて、焼成されていきます。

釉薬とは

釉薬とは、やきものの表面にかかっている、ガラスのようなもの。
釉薬を掛けて焼くことにより、様々な色を出したり、水が漏らないようにしたり、汚れが付きにくくなったりします。

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地元の方たちがそれぞれ担当を持ち、各工程が
進むごとに、少しづつ完成していきます。
こういった人たちも、波佐見を支える職人です。

20150123120217.jpg

20150123113924.jpg

生産工程では、思っていた以上に、1点1点が
大切に扱われていました。
おじさんの持つ手が、見るからに「そろーっ」と、
しています^^

20150123114114.jpg

こちらは、器を作るための型。
いろんな種類の器を作るために、たくさんの型が
置いてありました。

20150123113954.jpg

波佐見=ハサミモチーフのこんな器も発見!
かわいい!

20150123114033.jpg

これは、北欧テイストなゆるやかなドットのマグ。
これもかわいい!

20150123114050.jpg

きれいに整頓された工場で、職人さんたちが
もくもくと仕事をされていました。

工場を案内していただいた方も、とにかく物腰が
柔らかく、あたたかい人柄が印象的でした。

HASAMI PORCELAINの「こだわり」と「むずかしさ」

20150119114452.jpg

さて、そんな魅力たっぷりの波佐見焼き。

リセノでは、HASAMI PORCELAINを近日、
ネットショッピング開始予定です。
(京都店では、販売中。)

そこで、さらに別の工場を訪ね、和風総本家にも
出演された、波佐見を代表する職人さんに、
HASAMI PORCELAINの完成までの苦労と魅力を
聞いてきました。

特殊な配合による、ざらつきのある質感

20150119114723.jpg

もともとは、アメリカでの販売用に作られた、
HASAMI PORCELAINシリーズ。

アメリカ・西海岸の武骨なスタイルを表現するため
独自に配合した土を使って、作られています。

元々は、白い磁器を得意とする、波佐見焼き。

今までにないものを作り出すために、かなりの数の
失敗を重ねて、独特の「ざらざら感」を完成
させたそうです。

そして、アメリカでの成功を経て、国内販売へ。
逆輸入での販売となりました。

失敗を重ねながら、スタッキング仕様に。

20150119114611.jpg

そして、独自の土の配合により、もう1つの難点は
土の収縮率の変化。

土が乾燥していく過程で、土は縮んでいきます。

その収縮率が、土を配合しているために、なかなか
計算通りにはいかず、割れやヒビが多発。

HASAMI PORCELAINは、スタッキング仕様の
食器のため、きっちりと重なり合うことが求められ
ます。

スタッキングとは

積み重ねること。特に日本では、揃いの食器・家具などを積み重ねることをいう。

完成までには、このあたりもかなりネックに
なったそうで、波佐見焼きの多くの窯元の中でも
対応できたのは、1社だけだったそうです。

産地を思う、波佐見の職人さん

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この様に、通常なら難しく、やっても売れるかどう
かも分からない技術は、なかなか産地でもチャレン
ジしづらいそう。

でも、波佐見の職人は、デザイナーが提案する
その難しいテーマにも、果敢にチャレンジをして
くれたそうです。

「そんな難しいことは、やりたくないんじゃない
 ですか?」

と、冗談まじりに聞いてみると、職人さんは、

「本音はやりたくないけど、
 波佐見の産地のためにはね。」

と。

深く聞いてみると、波佐見の職人さんを動かした
のは、波佐見自体の発展のために、NOを言わない
という気持ち。

一企業で儲かるかどうかというよりも、
産地全体を盛り上げるために、チャレンジされた
そうです。

こうして、HASAMI PORCELAINは、
開発に長い時間を掛け、試行錯誤をしながら、
数百万単位の損害(が実際に出たそうです。
職人さんは豪快に笑ってました^^)
を出しながらも、ようやく完成したそうです。

カッコいいデザインの裏には、
職人さんのカッコいい話がありました!
くー、職人さん、かっこいいわー!

トレンドだけじゃない、産地の思いと技術の高さを確認しました。

20150119115148.jpg

今回、波佐見焼きの生産工場を訪問し、たくさん
生のお話を聞かせてもらいました。

工場を見学し、波佐見の職人さんのお話を聞かせて
もらえたことで、その思いと、技術力の高さを
知ることが出来ました。

また、もうひとつ、ふと印象に残ったのは、
工場には、地元の年配の方たちが、とても多いこと。

波佐見は、街自体に「焼き物」で生計を立てている
人がとても多いらしく、街一丸となって、波佐見焼
きを作っているそうです。

デザインは現代風に新しくなっていても、
現場で作っているのは、こうした地元の協力体制が
あってこそ。

デザインが新しくなっても、現場の職人さんたちが
一生懸命、丁寧にものづくりをしているからこそ、
安心して使える食器が出来上がるということに、
あらためて気付かされました。

波佐見焼きの技術クオリティの高さは素晴らしく、
海外からもたくさんオファーが来ているそう。

欧米でも通用するようなデザイン性と、
職人さんの技術に支えられたクオリティの高さで、
今後は、さらに波佐見焼きがメジャーになって
いく予感がします。

もう、有田焼の下請けの街なんて、言えませんね。

リセノでも取扱いの際には、大切に販売していこう
と思います。

それでは。

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