LEDの色温度・明るさ・演色性について知り、正しく選びましょう。
こんにちは。品管チームのわたなべです。
今回は、より良いLED電球を選ぶ方法を、お伝えしま
す。
ご紹介する選び方は、電球以外の、LED内蔵の照明器
具全般と共通の仕様の説明です。
これからLEDの製品の購入を検討されているかたは、
ぜひ参考にしていただきたいです。
適当に選んだLED電球でお部屋を照らすと、お部屋の
中がバラバラな印象に見えたり、物がくすんで見えた
り、思ったより暗かったりしてしまうことがあります。
私も、LED電球をはじめて購入したとき、お部屋がな
んだかくすんだ感じの光になり、ガッカリとしたと覚
えがあります。
今回のマガジンでは、印象に違いが出やすい3つの項目
に絞って、LED電球の選び方を説明していきます。
- K(ケルビン)= 色温度(光の色味)
- Ra(アールエー) = 平均演色評価数(色の見え方)
- lm(ルーメン)= 全光束(明るさ)
これらの単位や数値に、どういう意味があるのかを、
理解できれば、より良いLED照明を選んで、快適な印
象のお部屋をつくれるようになります。
それぞれ、これからわかりやすくご紹介していきます
ので、最後までお読みいただき、これからのLED照明
選びに活かしていただければと思います。
LED電球の色温度は、
K(ケルビン)で確認しましょう。
上:昼光色(6500K)/下:電球色(2700K)※イメージ
まずは、光の色で、LEDを選ぶ方法を、ご説明します。
赤や青など、変わった色ではない白色系の光の色を示
す指標として、「色温度」というものがあり、「K
(ケルビン)」という単位で示されています。
光の色は、「色温度」の「K」の数値が低いほど、温
かみのある赤く黄色い色味になり、数値が高くなると、
冷たい感じの青白い色味になります。
「色温度」の数値によって、色の呼び方が区分されて
います。
- 電球色 ... 2600K~3250K
- 温白色 ... 3250K~3800K
- 白色 ... 3800K~4500K
- 昼白色 ... 4600K~5500K
- 昼光色 ... 5700K~7000K
Re:CENOでは、くつろぎのある空間をつくるために、
「電球色」の照明で部屋を統一することをおすすめし
ております。
色温度が2600~3250Kは「電球色」と区分されていま
すが、電球色の中でも、2600Kだと黄色を強く感じ
ますし、3200Kだと白っぽく感じるかと、思います。
LED電球のパッケージには「電球色」とわかりやすく
書かれていますが、上記の通り、色温度の数値の違い
で、印象がずいぶんと変わってきます。
自分の好みにあった色を、色温度で選んだり、統一感
を出すためには、すでに持っているLED照明の色温度
と同じ色温度のものを、購入すると良いでしょう。
LED電球が自然な色に近いか、
演色性(Ra)で確認しましょう。
次に、「演色性」と呼ばれる色の見え方を表す指標に
ついて、ご紹介します。
「演色性」は、光の色ではなく、光が当たった物の色
の見え方が、どれだけ自然な光に近く、色鮮やかに見
えるかを示しています。
「演色性」は「平均演色評価数」、横文字で「Ra
(アールエー)」という数値で示されており、100に近
いほど、より自然の光に近いとされています。
住宅に使う照明は、「Ra」が80以上が好ましいです。
この「Ra」の数値が高いと、LEDの明かりの中でも、
屋外で見るものと近い色味が再現されますし、料理な
どは鮮やかに見えて、よりおいしそうに見えます。
ダイニングテーブルの上に設置したペンダントライト
に付けるLED照明には、特に「Ra」が高いものを選ぶ
ことを、おすすめします。
Re:CENOのオリジナル照明に付属しているLED電球とスマートLED電球のRaは80以上と、住宅用途としては高演色のものを採用しています。
演色性はあまり注目されていないせいか、商品のパッ
ケージに書かれていない場合もあり、ネットで調べた
り、問い合わせたりと確認するのにひと手間かかるこ
とがあります。
Re:CENOオリジナル製品附属のLED電球のメーカーサイト
そんな手間をかけてでも、このRaの数値が高いものを
選ぶことで、より質の良い光で過ごすことができるの
で、ぜひとも確認いただきたい数値です。
LED電球の明るさは、
lm(ルーメン)で確認しましょう。
左:20W相当(170lm)/右:60W相当(810lm) ※イメージ
最後に、LEDの明るさを示す「lm」という単位につい
て、ご説明します。
LEDの明るさを示す指標として、「全光束」というも
のがあり、「lm(ルーメン)」という単位で示されて
います。
「lm」の数値が、低いほど暗くなり、数値が高いほど
明るくなります。
LED電球のパッケージの「60形相当」表記
ただ、明るさを確認する目安として、この「lm」より、
「〇〇W相当」や「〇〇形相当」という表記の方が、
よく使われています。
白熱電球は、消費電力を示すW(ワット)数が高いほ
ど明るいので、どれだけ明るいかの目安の数値として、
「W」が使われていました。
「lm」表記では感覚的にどれぐらいの明るさかわかる
人が少なく、昔からの馴染みのある「W」が目安とし
て、残っているようです。
代表的な一般電球タイプの「W相当」と「lm」の換算
比較を、ご紹介します。
- 20W相当 = 170lm以上
- 30W相当 = 325lm以上
- 40W相当 = 485lm以上
- 60W相当 = 810lm以上
- 100W相当 = 1520lm以上
「W」が上がると「lm」も上がりますが、比例してい
ないところに注意しましょう。
電球以外のLED照明には、「W相当」の記載がなく、
「lm」だけの表記のものがよくあります。
「lm」だけの表記のときは、上記の「W相当」換算の
数値で確認すると、わかりやすくなるので、参照にし
てください。
話は変わりますが、Re:CENOでは、複数の照明器具を
使うこと、部屋のすべての照明器具を足した明るさを、
1畳あたり15W~20W程度にすること、をおすすめし
ています。
例えば、20畳のお部屋の場合は、すべての照明の明る
さを足して、300W~360Wの明るさにすれば、居心地
のよいお部屋をつくることができます。
お部屋の照明を組み合わせていくとよいかの知りたい
方は、下記リンク先の特集ページに詳しく書いてあり
ますので、ご参照ください。
暮らしにあった照明の選び方
照明を足すときの「W」ですが、各器具を「lm」で足
した数値を、Wに換算するのではなく、器具ごとにW
に換算した数値を足した数値になっています。
複数の照明を組み合わせて考えるときは、ご注意くだ
さい。
LED電球は、色温度、演色性、明るさが重要。
数値で性能を見て、選びましょう!
仕様の数値に注目したLED電球の選び方はいかがでし
たか。
冒頭でもお伝えした通り、LED電球のみでなく、LED
の製品全般で、同じように「K」「Ra」「lm」が、
記載されています。
これからLED照明を購入するときは、「光の色」「演
色性」「明るさ」にこだわって選べば、より快適で居
心地のよいお部屋を作ることが、できるかと思います。
過去のマガジンでは、今回触れなかった調光調色でき
たり、スマホなどで操作できるスマートLED電球につ
いて、ご紹介しています。
普通のLEDとどう違う?
スマート電球への疑問を解消します。
こちらも、これからLED電球を購入されるかたは、ぜ
ひとも検討していただきたい内容なので、お読みいた
だければ幸いです。
最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。