【好きもの工房】自作の燻製器で
燻製料理を作りました。
こんにちは。なかはらです。
秋が深まるにつれ、キャンプやバーベキューなど
野外での遊びが気持ち良いですね。
先日、みんなでバーベキューを楽しみました。
僕は訳あってドタキャンしましたが.........。
そんなこともあり、家でアウトドア的なことを
何かできないかと考えておりました。
一人暮らしのときに愛用していた寸胴鍋。
カレーをよく作った思い出の品。
が、気付けばいつの間にか
ベランダの片隅に!!!
雨に打たれ日にさらされ、あまりにも
かわいそうなので、これを使ってずっと前から
気になっていた「燻製(くんせい)」を
やってみることにしました。
なんだかアウトドアっぽいですよね!
燻製とは? その方法は大きく分けて3つあります。
「燻製」とは調理方法の一つ。
煙で燻すことで殺菌・酸化防止などの効果が生まれ、
もともとは保存食を作るのが目的でした。
しかし近年では、保存よりも風味付けとして
豊かな味わいを楽しむものに変わってきています。
【 熱燻(ねっくん) 難易度:★☆☆ 】
80℃以上の高温でスモークするベーシックな方法。
短時間で手軽な上、失敗が少ないため
初心者におすすめです。
【 温燻(おんくん) 難易度:★★☆ 】
30℃〜80℃くらいで1〜2時間かけてスモーク。
低温の熱処理なので食材の鮮度が問われ、
温度調整も重要になり、難易度は高め。
【 冷燻(れいくん) 難易度:★★★ 】
燻製器の温度を20℃以下に保ち、
火を通さず長時間スモークするので、
日本では冬以外難しい製法。
ということで、初心者中の初心者ということもあり、
今回はもちろん「熱燻」に挑戦!
今回使用した道具のご紹介
まずは道具をご紹介します。
左上より
- 缶詰の空き缶(網に高さを出すために使用)
- 燻製用温度計(あれば便利)
- おもり(フタを固定できればOK)
- 寸胴鍋
- 焼き網(鍋の形にカット)
- アルミホイル
- チップ(サクラとヒッコリー)
燻製をする上で最も重要なのが、
チップなどの「燻煙材」。
その種類や形状によって燻製時間や使い方も違い、
食材の風味や香りに大きく影響します。
サクラ、ヒッコリー、ナラ、クルミ、
ホワイトオーク、リンゴなどなど。
色々ありますが、今回は最もベーシックな
サクラとヒッコリーを使ってみます。
まずは、一番やりたかったチーズで初燻製!
昔、北海道旅行で泊まったロッジの
夕食で出てきたスモークチーズがとてもおいしく、
燻製するなら絶対チーズ!と決めていました。
ということで、早速チーズの燻製をやってみます。
スーパーなどでよくある6Pチーズを使います。
30分ほど、風通しの良いところに置き、
表面を自然乾燥させます。
アルミホイルを皿形にして、
その中にヒッコリーのチップを約6g。
寸胴鍋に先ほどのチップをアルミホイルごと置き、
高さを出すために5cmほどに切った空き缶の台の上に
焼き網をセットします。
コンロの火をつけ、煙が出るまで強火に。
煙が出だしたら、乾燥させておいた
6Pチーズを置きます。元々チーズを包んでいた
アルミホイルをお皿代わりにすると便利。
フタをして弱火にし、10分ほど熱燻します。
煙が逃げないようにおもりを乗せてみましたが、
おもりなしでも全然問題ありませんでした...。
しかし、絵的にとてもかっこいいので、
とりあえず乗せておきます♪
そして10分後、ドキドキしながらフタを開けてみると...
煙の香りとともに、こんなにおいしそうな
色味になったチーズが!
これはかなり良い出来ではないでしょうか。
すぐに食べたい気持ちを抑えて、
冷蔵庫で1日寝かせます。
そうすることで煙のエグ味が消え、
香りが程よく定着します。
時間が来たらそれっぽく盛り付けて、
撮影も早々に一口パクリ。
これはうまい!
かじった瞬間から鼻に抜ける香りがたまりません!
北海道の思い出が頭を駆け巡りました。
これはいける!ということで、
あれもこれもやってみました。
チーズで味をしめ、他の食材でも作ってみることに。
チーズと同じ要領でひとまず乾かし、
先ほどの手順でスモークします。
ミニトマト。
サラダに入れると香りが程よい
アクセントになって美味。
温度が高すぎると破裂するので要注意!
ゆでたまご。
だし醤油に漬け込んでからスモーク。
醤油と煙の香りが絶妙でした!
もう少し半熟でもよかったですね。
次はサクラのチップを使って香りを変えてみました。
風味づけにローズマリーも一緒にスモークします。
厚切りベーコン。
市販のものをスモークするだけで
薫り高いジューシーな厚切りベーコンに。
お酒がグイグイいける一品です。
ポテトチップスとナッツ。
ローズマリーの香りがなんともお上品で、
オシャレなおつまみになりました。
調味料も燻製してみました。
調味料も燻製できるということで、
醤油で試してみました。
できるだけ平たい容器に入れ、表面積を広くします。
あとは同じ要領で燻製していきましょう。
たまごかけご飯にひとかけ。
濃縮された醤油のほのかな苦みが
なんとも深みのある味わいに。
オリーブオイルや黒胡椒なんかも
おいしくできそうです。
【番外編】燻製されたビールもあるんです。
こちらは「シュレンケルラ ラオホビア メルツェン」
というドイツのビール。
「ラオホ」とはドイツ語で「煙」のこと。
つまり、スモークされたビールです。
ベーコンを思わせる燻香が濃厚で、
あとから来るホップの香りがとても爽やか。
一度飲んだらやみつきになりますよ!
「シュレンケルラ ラガー」というのがあるのですが、
なかなか市場に出回らないスモークビールらしいので、
見つけたときはぜひご購入を!
ご家庭でできる簡単燻製。
料理がまた一つ楽しくなります。
いかがでしたか?
突然の燻製熱にお付き合いいただきまして
ありがとうございました。
今回はステンレスの寸胴鍋を使いましたが、
土鍋を使ったり中華鍋を使う人もいるようです。
厳密には何グラムで何分燻すみたいなのがありますが、
やってみて分かったことは、だいたいな感じでも
結果的においしく仕上がるということです。
そして何より楽しい!
換気扇にほのかに残る煙の香りも悪くないですよ。
これを機に活躍の場が見つかった寸胴鍋を
「ミスタースモーカー」と命名して、
これからも可愛がることにしました。
それではまた次回。