ソープフィニッシュ家具の塗装方法と、メンテナンスについてご紹介します。
こんにちは。
リセノ京都の室之園です。
今年も残す所、あとわずかですね。
皆様は年越しのご準備はお済みでしょうか。
店舗にはこの1年で多くのお客様にお越し頂きました。
本当にありがとうございました。
そしてお店に置いている家具も
今年1年、たくさん働いてくれました。
そこで今回は、日頃の感謝を込めて
家具のメンテナンスを行いたいと思います。
その中でも今回はソープフィニッシュについて
ご紹介いたします。
家具のお手入れをしてあげると、
いつもより気持ち良く過ごせるので
ぜひ行ってみてください。
それではご紹介していきます。
オイル塗装、ウレタン塗装のお手入れ方法は
下記のURLから見れますので、
ご参考にしていただけたらと思います。
【動画】オイル塗装家具の「特徴」と「お手入れ方法」をご紹介します。
【動画】ウレタン塗装家具の「特徴」と「お手入れ方法」をご紹介します。
ソープフィニッシュとは?
ソープフィニッシュとは、家具の塗装の1つです。
ビーチ材やオーク材など、
主に白っぽい木材に施すことが多いです。
ダイニングチェア J39 ソープフィニッシュ
仕上がりの特徴としては、
木の質感をそのまま残す仕上がりで
さらさらとした触り心地になります。
白く明るい印象になりますが、
使っていくと少しずつ色に深みも出てくるので、
経年変化も楽しめます。
ソープフィニッシュの家具は下記のような方にオススメです。
- 温もりある明るいお部屋にしたい方
- 一つの家具を永く使いたい方
- 自然素材が好きな方
お手入れの頻度は?
ソープフィニッシュは、お手入れを繰り返すことで、
表面にソープのコーティングがかかり、
次第に汚れをはじくようになります。
メンテナンスの頻度は、
1年に1回程度のお手入れで十分です。
手間はかかりますが、
その分だけ愛着も沸き、永く使える事ができるので
家具を育てていく感覚に近いですね。
では早速ソープフィニッシュのやり方について
ご紹介していきます。
準備するもの
・純石鹸※
・カッター
・容器
・スポンジ
・タオル
・400番のスポンジやすり
・お湯1リットル
・水1リットル
純石鹸とは
裏の表記に「脂肪酸ナトリュウム」「脂肪酸カリュウム」が
98%以上の配合になっている石鹸の事です。
ソープフィニッシュは、
石鹸の油脂を表面に残す塗装法なので、
使うのは純石鹸を用意してください。純石鹸はお近くのホームセンターや薬局で
簡単に手に入りますので、ぜひ探してみてください。
ソープの準備
まずは準備したお湯を、水で割って
人肌まで冷まします。
30度程度のぬるま湯が適切です。
20度以下になると、石鹸の油脂が溶けないので
ぬるくなりすぎないよう注意してください。
次に石鹸をカッターで削りながら溶かしていきます。
分量は1リットルのお湯に対して
大さじ5,6杯ほど入れます。
泡立ちが少ないと感じた時は
追加で入れて下さい。
かき混ぜながら泡立ていきます。
泡を使って家具に塗り込んでいくので、
泡立つまで行ってください。
このくらい泡立ってきたら完成です。
塗装
ダイニングチェアPP68
準備ができたら、いよいよ塗装していきます。
塗装前に、濡れたくないところは養生します。
スポンジを使って泡だけをすくいとり、
家具に塗っていきます。
この時、木目方向に合わせて
なじませるように塗ってあげてください。
泡の拭き取り
全体に塗り終わったら、タオルで泡を拭き取ります。
拭き残しがあると、シミや割れにつながる恐れがあるので
拭き残しがないように注意しましょう。
乾燥と研磨
1日乾燥させました。
このままですと少し表面が毛羽立っているので、
400番のスポンジやすりで研磨していきます。
擦りすぎると塗膜が剥がれてしまうので、
やり過ぎないように注意して下さい。
さらさらとした触り心地になったら
作業完了です。
白さ際立つ美しい仕上がりに
いかがでしたでしょうか。
メンテナンス前と比べて、お風呂上がりのような
スッキリとした印象になりました。
人の肌と同じで、家具も汚れたら
石鹸で洗ってあげましょう。
最後にソープフィニッシュの
メリット・デメリットについてまとめます。
メリット
- 化学成分を含まない
- 木の質感そのままが残る。
- 経年変化が楽しめる。
デメリット
- 塗膜が薄いので、熱や傷に弱い。
- メンテナンスが必要。
色々と手間はかかりますが、
やればやるだけ、より愛着が湧いてくるので、
ずっと永く使い続けることができます。
今回メンテナンスを行った椅子は
実際にリセノ京都店で展示しているので、
お越しの際には、ぜひご覧になってみてください。
この記事で、家具選びで迷われている方、
メンテナンスでお困りの方に
すこしでも役立てば幸いです。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。