外れた・壊れたファスナーの直し方!
画像と動画で修理方法を解説
こんにちは。
品質管理チームのかとうです。
今回のテーマは「ファスナーの修理方法」です。
お気に入りの服やカバンのファスナーが、
壊れてしまって残念な気持ちになった経験は、
ございませんか?
インテリアでは、ソファーやクッションの
カバーに、ファスナーが使われています。
扱い方を誤ると、服やカバンと同じく、
壊れてしまう場合があります。
本日は、ファスナーを壊さないために気を付けたい
点と、もしも壊れてしまった時の修理方法を、
ご紹介します。
ファスナーの構造と仕組み
クッションカバーのファスナー(左)服のファスナー(右)
インテリアで採用されるファスナーは、服やカバンに
採用されるファスナーより、実は繊細なものが
多いということを、ご存知でしょうか?
インテリアの場合、ファスナーが大きいと、肌ざわり
に影響が出たり、悪目立ちして、意匠性を損なうため、
小さいファスナーを、採用することが多いのです。
小さい分、服やカバンのファスナーよりも、
少し注意して扱う必要があります。
ファスナーが壊れる原因の多くは、左右のエレメント
が、離れた状態で、無理にスライダーを動かしたり、
生地が噛み込むことによって、起こります。
つまんで上げ下げする部分を、スライダー。
両側の、ギザギザしたレールになっている部分を、エレメントといいます。
スライダーによって、エレメントが嚙み合ったり、外れたりすることで、ファスナーが開閉する仕組みです。
壊さないためには、カバーの口をしっかり閉じて、
左右のエレメントが近い状態で、スライダーを動かします。
このとき、フェザーのクッションであれば、
空気をしっかり抜いてから、ファスナーを閉めることを
おすすめします。
固めのウレタン仕様のクッションは、膝で体重をかけ、
角を潰しながら生地を寄せて、左右のエレメント同士を
近づけていきます。
スライダーに、少しでも動きにくさを感じたら、
もう一度生地をたぐり寄せ、口を閉じて
エレメントを近づけるようにしてください。
カバー内側の生地の噛み込みにも、注意します。
もし噛んでしまったら、ゆっくりとスライダーを、
後退させ、生地を抜き取りましょう。
正しい方法でファスナーを開閉すれば、
めったに壊れるものではありません。
すぐにできる!ファスナーの直し方
どれだけ気を付けていても、やはりファスナーが
壊れてしまうことがあります。
意外と知られていませんが、状態によっては、
誰でも簡単に直すことができます。
今回は、よく起きる2つの壊れ方について、
修理方法をご紹介します。
- スライダーが外れてしまった場合
- 閉じたファスナーの口が開いてしまう場合
簡単な工具があれば、5分ほどで元通りになります。
① スライダーが外れてしまった場合
片側のエレメントがスライダーから外れた状態
エレメントが、スライダーから抜けてしまっています。
口が大きく開いたまま、無理にスライダーを
動かしたり、生地が噛み込んだりすることが原因です。
工具を使って修理していきましょう。
どちらも100円ショップで手に入ります。
必要な工具は、ラジオペンチとマイナスドライバー。
小さなファスナーを修理するので、先の細いペンチと、
薄いマイナスドライバーが作業しやすいです。
スライダーを広げていく様子
スライダーのすき間に、マイナスドライバーの先端を、
差し込み、こじって広げます。
一気に力をかけず、少しずつ隙間を広げてください。
エレメントを曲げて持ち、間隔を広げるとはめやすいです。
次に、広げたところから、エレメント部分を通します。
スライダーの始点付近から、つけてください。
どうしても、スライダー内にエレメントが入りにくい
場合は、マイナスドライバーでもう少し隙間を、
広げてあげると、うまくいきます。
先ほど広げたスライダーを、ペンチで挟みます。
少しずつ挟む力を加えて、スライダーが動きにくくなる
手前で止めるのがポイントです。
スライダーを始点まで戻したら、改めてファスナーを
閉じてみましょう。
これでスライダーは、正しく動くようになりました。
もう一つご紹介します。
② 閉じたファスナーの口が開いてしまう場合
閉じた側が開いてしまいX字の状態になっています。
こちらもよくある症状です。
エレメント同士の噛み合わせが弱いと、閉じたはずの
ファスナーが、開いてしまうことがあります。
画像下側がファスナーの始点。スライダーを下げて始点に戻します。
スライダーを始点まで、ゆっくりと戻していきます。
このときも、エレメント同士を近づけることを、
意識してください。
始点まで戻ったら、再度ファスナーを閉じるだけです。
前述の注意点を守って、両側のエレメントを、
しっかりと近づけます。
何度もファスナーが開いてしまう場合は、
スライダーのお尻側を、ペンチで軽く挟んでください。
スライダーが動きにくくなる一歩手前、を意識します。
これでスライダーのエレメントを嚙み合わせる力が、
復活します。
エレメント自体が、破損したり、生地から外れたりした場合は、自分で修理するのは難しいです。専門のお直し屋さんにご相談ください。
ファスナーを正しく取り扱って、長持ちさせましょう。
ファスナーの扱い方、修理方法はいかがでしたか?
それでは、最後におさらいです。
ファスナーを壊さないためには、
- クッションの空気を抜いてエレメント同士をなるべく近くする。
- ウレタンは体重をかけてつぶし、生地を寄せてエレメント同士を近づける。
ファスナーが壊れてしまったら、
- スライダーが外れた場合はマイナスドライバーでスライダーを開いてエレメントを入れ直す。
- 閉じたファスナーが開いてしまう場合はスライダーを始点までゆっくり戻して、閉めなおす。
今回ご紹介した方法で、ほとんどのファスナー破損は、
防ぐことができます。
万が一壊れてしまっても焦らずに、まずはご自分で、
修理を試みてみましょう。
お家に、すでに壊れたファスナーがある場合は、
さっそく修理してみるのもいいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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