木製家具の正しい汚れの落とし方をご紹介します。
こんにちは。
品質管理チームのわたなべです。
今回のマガジンでは、木製家具に付いた汚れの正しい
落とし方を、ご紹介します。
もしも、間違った方法で、汚れを落としてしまうと、
家具の表面を傷めてしまい、劣化が早くなって
しまいます。
反対に、正しい方法でメンテナンスを続けることで、
家具をきれいなまま長持ちさせることができます。
家具をきれいに使い続けるために、やってはいけない
ことと、正しいメンテナンス方法をお伝えします。
木製家具の汚れ落としで注意すること
汚れの正しい落とし方の前に、まずは、やっては
いけないメンテナンス方法を、ご紹介します。
これから紹介する方法は、汚れ自体が落ちるため、
実践されている方がおられるかと思われますが、
木製家具の塗膜を傷めてしまう方法です。
塗膜を傷めてしまうと、家具の劣化が早まりますので、
このメンテナンス方法は、避けるようにしましょう。
アルコール除菌は使用しない。
アルコールは、塗料を薄めるための溶剤に似た成分な
ので、塗装された箇所に付くと、固まっていた塗膜が、
溶けてしまいます。
塗膜が溶けると、ベタベタしたり、色が薄くなったり、
剥げたりと、見た目にも良くありませんし、木部を
保護する塗料の機能も、失われてしまいます。
木製家具のお掃除には、アルコールをしないよう、
気をつけましょう。
汚れを強くこすらない。
固まったほこりや、油汚れ、指紋のあとなどがあると、
ティッシュなどでこすって落としていませんか。
ツヤがないマットな見た目の家具は、紙や布で強く
こすると、表面が磨かれて、ツヤのある見た目に
変わってしまいます。
ピカピカにツヤのある家具ならば、強くこすっても、
見た目にはさほど問題ありませんが、ただこするだけ
だと汚れを伸ばしてるだけの場合が多いです。
拭き掃除の際に、強くこすることは、避けましょう。
アルカリ性または酸性の洗剤を使わない。
家具の汚れを落とすために、洗剤を使うときは、
液性が「中性」かそうでないかを確認しましょう。
中性以外の「アルカリ性」や「酸性」の洗剤を使うと、
少しずつ塗膜を傷めてしまいます。
「弱アルカリ性」のものであれば、すぐさま見た目に
悪い影響が出ることはないですが、繰り返し使い続け
ると、徐々に塗膜を傷めてしまう可能性があります。
家具の汚れを落とすための洗剤は、中性洗剤を
使いましょう。
木製家具の汚れの落とし方3選
では、どのようにすれば、塗膜を傷めずに汚れを落と
すことができるのでしょうか。
ここからは、木製家具についた汚れの正しい落とし方
を、状況に応じて使い分けられるように、ご紹介
していきます。
汚れの落とし方① 日常の汚れ
家具を普通に使っていて付くほこりや、食べ物などの
汚れは、布巾での水拭きで落としましょう。
水を含ませた布は、汚れを吸着することができます。
水拭きで汚れをとったあとは、柔らかい布で乾拭きし
て、水分をぬぐいとりましょう。
水分が残ってしまうと、水跡がついたり、塗膜が白化
する原因になってしまうので、最後の乾拭きがキレイ
な状態を保つためには重要です。
家具についている菌や、水拭きでとれない油汚れは、
中性洗剤を水で薄めた液を使い、布巾で水拭きすれば、
落とすことができます。
洗剤成分を残さないように、仕上げに普通の水拭きと、
乾拭きを忘れずに行いましょう。
家具の正しい拭き方は、過去のマガジンで、詳しく
ご紹介してます。
長くきれいに家具を使いつづけるためには、知って
おくべき内容なので、ぜひご参照ください。
木製テーブルがベタベタする原因は?正しい拭き方を解説します。
汚れの落とし方② 拭いても取れない汚れ
テーブルの上で書き物をしていたら、インクが天板に
染みてしまったなど、拭き掃除では落とせない汚れは、
スチールウールを使って、落としましょう。
ちなみにスチールウールとは、鉄製の金属たわしの
ことです。
スチールウールは、「#0000」と表記のある目の細か
いものを使いましょう。
ホームセンターなどで取り扱いがあります。
ちょっとした擦りキズも、スチールウールを使って、
目立たなくすることができます。
拭き掃除で落とせないような汚れの落とし方を、
詳しく知りたい方は、下記のリンク先のマガジンを
ご参照ください。
テーブルについた取れない汚れや、すりキズの補修方法をご紹介します。
汚れの落とし方③ 輪じみや白化
木製家具の上に、熱い物を直接載せたり、水で濡れた
ままの状態で放置すると、塗膜が白くなることがあり、
汚れのように見えてしまいます。
こういった白化は、塗膜の内側に水分が入り込んだ
ことが原因とされているので、表面を拭いたり、
磨いたりしても、消すことができません。
白化が起きて時間が経ってないうちは、塗膜の内部の
水分を抜くことができれば、元の見た目に戻ります。
ドライヤーで白化した箇所を温めると、水分が蒸発
して抜けるので、白化がおさまることがあります。
あまり見た目が変わらない場合は、オイルを染み込ま
せるという方法もあります。
輪じみや白化が起こる詳しい原因や、直し方も過去
のマガジンでご紹介していますので、お困りの方は、
そちらをご参照ください。
テーブルにできた白い輪じみのとり方をご紹介します。
木製家具を長くキレイに使うためのコツ
汚れの正しい落とし方以外に、木製家具をキレイに
使いつづけるために、ぜひおこなってほしいことを
ご紹介します。
- 熱いものや冷たいものは直接置かない。
- 人が快適に過ごせる湿度を保つ。
- 直射日光に当て続けない。
熱いものや冷たいものは、先ほど紹介したような輪じ
みや白化の原因となってしまいます。
家具の上に直接置かず、鍋敷きやコースターなどを、
敷いた上に置きましょう。
木は家具になった後も、湿度の影響で伸び縮みが起き、
反ったり、割れたりしてしまいます。
特に冬場に湿度が下がると、木の割れの原因となるの
で、加湿器を使って、40~60%程度の適切な湿度を
保ちましょう。
また、家具に直射日光があたると、紫外線による劣化
が早まってしまいます。
木が変色したり、塗膜が黄色くなったりと悪い影響が
出てくるので、直射日光が当たらないような場所で、
家具は使いましょう。
正しい方法で木製家具の汚れを落として、家具を長く使いましょう。
木製家具の正しい汚れの落とし方はいかがでした
でしょうか。
最後に家具をキレイに保つために、大切なことの
おさらいです。
- 汚れは、薄めた中性洗剤で水拭き
- アルコールは塗膜を溶かすので使わない。
- 熱いものや冷たいものは直接置かない。
これらのことを守っていただければ、木製家具は
キレイな状態が長持ちします。
その上で、何かお困りのことがあれば、再度こちらの
マガジンをご参照いただければ幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。