無垢材家具を買う前に知っておきたい
「割れ」の予防と対処方法をご紹介します。
今回のマガジンのテーマは、「無垢材の割れ」です。
無垢材とは、木を板状に削った木材のことで、
木材本来の暖かみや風合いがあることが、無垢材の魅力です。
その魅力から、リセノでも WIRYシリーズ をはじめ
無垢材を使った家具は人気がありますが、一方で
無垢材家具は「割れ」が発生する場合もあり、取り扱
いには、少しだけ注意が必要です。
割れに対する事前知識がないと...
「せっかく気に入ってたのに、なんで割れちゃったの...!?」とショックを受けたり、
「ずっと綺麗に使いたかったのに...」と後悔をしてしまうかもしれません...
そこで今回は、無垢材が割れる原因や予防方法、
もし割れた時の対処方法をご紹介します。
これから無垢材の家具を購入しようとお考えの方は、
無垢材の特性を、ぜひ事前に覚えておきましょう。
「無垢材家具」と「突板家具」の違いを学ぼう。
無垢材は、どうして割れるの?
まずそもそも、無垢材はなぜ割れてしまうのでしょうか?
原因は、ずばり「乾燥」です。
実は無垢材は加工された後も呼吸をしていて、
空気と合わせて、水分を吸ったり吐いたりしています。
空気が乾燥していると、木材は外気に水分を
放出するのですが、そうすると木材の中の水分が失われていきます。
水分を失った木材はどんどんと収縮してしまい、
結果、木材に亀裂 = 割れが発生してしまいます...
木材の割れは、人が冬の乾燥する時期にあか切れを起こすのと、似た現象なのです。
木材は湿度変化により、木材の全長の1%ほど伸縮します。
例えば160cmの長さの木材の場合は、1.6cmほど変化が生じます。
割れを予防するには、どうすればいいの?
先ほどの内容の通り、無垢材の割れは乾燥が原因で
この割れを完全に防ぐことはできません。
ただ人の肌も乾燥対策をすることで、
あか切れを防げるように、木材も乾燥対策をすると
ある程度は、割れを防ぐことができます。
例えば、木材の乾燥対策として有効なのが、
エアコンに注意すること。
エアコンの風が直接家具に当たると、
みるみる木材が乾燥してしまいます。
エアコンの風向きを調整するか、家具の位置を調整して
風が直接当たらないようにしましょう。
そして保湿することも、割れを予防するのに効果的です。
特に冬場は、空気が乾燥するので、
無垢材家具の近くで、加湿器をつけると良いでしょう。
エアコン、加湿器などちょっとした気遣いで
無垢材家具の割れを予防できるので、ぜひ試してみてください。
無垢材テーブルを使用している方へ!天板の割れを防止するポイントをご紹介します。
もし、割れてしまったときの対処方法は?
もしテーブルが割れてしまっても、
テーブルが崩れたり、使えなくなるわけではないので、まずご安心ください。
そのうえで割れた場合の対処方法を、2つご紹介します。
Re:CENO product|160ダイニングテーブル WIRY
対処方法の1つ目は、放置すること
「えっ...放置してて大丈夫?」と思われる方も
いるかもしれませんが、実は割れを放置していると
自然と亀裂が埋まっていくことがあります。
なぜ亀裂が埋まるかというと、湿度が上がると
木材が膨張して、亀裂がどんどん埋まっていきます。
(乾燥で割れるのと逆のメカニズムですね。)
冬にテーブルが割れても、春になるにつれて割れが
目立たなくなることがあるので、
テーブルが割れてしまっても、慌てて修復しなくても大丈夫。
時間の経過とともに、直ることもあるので
こういうものかと、しばらく放置してもいいと思います。
対処方法の2つ目は、修理すること
パテを使って割れを埋めて、修正ペンで修正跡を
馴染ませる修理がおすすめです。
修理は10分程度でできるので、割れがどうしても
気になるという方は、ぜひ こちらの記事 を参考に修理してみてください。
テーブルの割れを簡単に修理!10分でできるメンテナンス方法をご紹介します。
無垢材の割れは「木材が生きている証」。
無垢材ならではの風合い・経年変化を楽しもう。
Re:CENO product|リビングダイニングテーブル WIRY
それでは無垢材が割れる原因、予防策、対処方法の
内容を復習しましょう。
- 原因 = 乾燥により木材が収縮により発生する。
- 予防策= エアコンの風向き調整と加湿器で乾燥対策する。
- 対処方法 = 放置する、またはパテで修理する。
無垢材の割れは、木材が呼吸することにより発生する
自然現象であり、木材が生きている証でもあります。
生きているからこそ、無垢材は暖かみ・風合いがあり
経年変化を楽しめる魅力があります。
無垢材の家具をご使用される方は、
割れもひとつの経年変化と捉えて、
過度に恐れることなく、無垢材の魅力として
付き合っていただければと思います。