センスのいらないインテリア【スタイリング編】|空間を「上・中・下」に分けて、スタイリングする。
空間を「上・中・下」に分けて考えると、
スタイリングの「足りない」が見えてきます。
「必要な家具を揃えたけれど、なにか物足りない。」
「メリハリがなくて、なんだか部屋がのっぺりしている」
「ごちゃごちゃしてる所と、ぽっかり空いている所がある」
そんなお悩み、ありませんか?
これらに共通しているのは「空間の配置バランス」が
悪い状態だということです。
△ 素敵な家具を揃えたけれど、上/中空間がぽっかり寂しい
例えばこんな風に、せっかくきれいな家具やインテリア
を揃えていたとしても、空間のバランスが崩れていると
お部屋全体として、美しさが損なわれてしまいます。
この解決策は、ひとつ。
空間を「上・中・下」に分割して、それぞれの空間に
しっかりと「見どころ」を作ってあげることで、全体
として美しいお部屋にすることができます。
リセノでは
- 上空間 = 目線の高さ
- 中空間 = 主役の家具
- 下空間 = 床
と、それぞれの空間ごとに「足りない」を認識して必要
なアイテムを配してあげることを、お部屋を美しく仕上
げる基本セオリーと定義しています。
「上・中・下の3つの空間」のバランスを考えて、イン
テリアアイテムを適切に配置してあげるのです。
◎ 上・中空間をスタイリングして、空間バランスを整える。
そうすることで、一か所にアイテムが集まりすぎてしま
ったり、大きな空きができて、寂しい印象を受けたりと
いう失敗を避けることができ、美しいバランスの取れた
空間を作ることができます。
「上・中・下」の空間の特徴と、スタイリングの効果
それでは、上・中・下の3つの空間の特徴と、効果・役
割を紐解いていきましょう。
「上空間 = 目線の高さ」を彩る
よくある失敗が、必要な家具は買いそろえたけれど、
目線の先ががらんとしていて、目の留まる場所がなく、
さびしい印象を受けるお部屋です。
この問題は、本当によくあります。
なぜならば、家具は床に置く性質上、比較的低い場所に
存在するため、一般的な住宅の天井高である260cmの
空間に対して、下の方に集まってしまうからです。
「上空間」には、お部屋の白く大きな壁が含まれます
から、この空間をしっかりとあしらいを加えることで、
お部屋の雰囲気が見違えるほど良くなります。
しっかりと「上空間 = 目線の高さ」にアイキャッチと
なる美しいアイテムを配置することで、空間のさびしさ
を埋め、バランスを取ることが大切になります。
「中空間 = 主役の家具」を彩る
ソファーやダイニングといった大きな家具は、お部屋の
中でもひときわ存在感があります。
だからこそ、その大きな家具を置いているだけだと、
「見どころ」として物足りない印象になってしまいます。
せっかく高価なお気に入りの家具を購入したとしても、
着飾っていない主役ほどもったいないことはありません。
リセノでは、長く飽きずに使い続けるために「シンプル
なデザインの家具」をお勧めしていますので、より一層
彩るアイテムを加えることが、大事だと考えています。
ソファーの上には、美しいデザインやカラーのクッショ
ンを置くことで、ソファーと一体となった美しいデザイ
ンに仕上がります。
また、ダイニングには、花瓶やお花を置くことで日々の
暮らしが美しいものに感じるでしょう。
収納家具の上には、アートやディスプレイをすること
で、お部屋のフォーカルポイントにすることができます。
「下空間 = 面積の大きな床」を彩る
下空間である「床」の彩りには、2つのポイントがあります。
1つは「ゾーニング」を考えること。
ラグマットを効果的に敷くことで、お部屋の中を心理的
にゾーニングすることができます。
例えば、リビング。
「ソファーの前にラグを敷き、ここはリラックスゾーン」
と区分けをすることで、ダイニングはしっかりと食事を
するところ、ソファーはくつろぐところという区分けが
心理的にも、視覚的にも明確になりやすくなります。
もうひとつ大事なのは「床には、ものが集まりやすい」
ということ。
ついつい物を置いてしまう床は、目線に入りづらいから
こそ「一時置き」をしてしまいがちですが、それこそが
お部屋が散らかって見える原因になります。
この習性を放置しておくと、お部屋の配置バランスは
下に下にと集まりがち。
ですから、床のスタイリングというのは「整頓」という
意味でも、しっかりと考えるべきポイントなのです。
「上・中・下」の空間を美しく彩るためのスタイリングアイデア
さて、お部屋という空間の中を
- 上空間 = 目線の高さ
- 中空間 = 主役の家具
- 下空間 = 床
という3つの高さに分けて考える理由とメリットについて
ご紹介してきました。
この3つの高さを意識しながら「空間へのアイテム配置」
について検討することで、インテリアスタイリングは
美しくなります。
「空間を分けてスタイリング」なんて言うと、とても
難しく感じてしまうかもしれませんが、まったくそんな
ことはありません。
「空間ごとに必要なアイテムを知って、配置する」
やるべきことは、ただこれだけです。
ここからは、上・中・下のそれぞれの空間スタイリング
の実践編として、プロが実践しているスタイリングの
アイデアをご紹介していきます。
「上空間 = 目線の高さ」のスタイリング
さて、まずはインテリアスタイリングに最も影響を与え
る「上空間 = 目線の高さ」のスタイリングのアイデア
の中から、代表的なものを4つご紹介します。
- ペンダント照明で飾る
- フロアライトを配する
- 植物を取り入れる
- 壁を飾る
上空間のアイデア① ペンダント照明で飾る
お部屋の中で、もっとも目線に入りやすい高さにある
もののひとつが、ペンダント照明です。
名作と呼ばれるデザインが多い北欧家具の中でも、特に
照明に名作と呼ばれるものが多いのは、お部屋でのアイ
キャッチとして、重要度が高いためでしょう。
ペンダント照明は、目線の高さ(=上空間)にあり、
日々の暮らしの中で多く目に入るため、インテリアスタ
イリングにおいて重要な役割を果たします。
ペンダント照明を選ぶときには、サイズや明るさと合わ
せて、点灯している夜だけでなく、消灯している日中に
も美しく見えるものを選ぶようにしましょう。
消灯しているときにも、暮らしの中で、常に目線に入る
ものですので、以外にも消灯している姿を見ることが
多いからです。
また、円形のものを選ぶのも、良いアイデアです。
住宅機器は、冷蔵庫やキッチンなど、たいていのものが
「四角形」のかたちをしていて、角が立っています。
角のあるものは、心理的にリラックス感を損ないがち
ですので、よく目に入るペンダント照明は、円形のもの
を選ぶこととで、リラックス感を促進してくれます。
美しいペンダントライトは、上空間のスタイリングの
主役とも言えます。 気に入ったものを選びましょう。
上空間のアイデア② フロアライトを配する
ペンダントライトと並んで、目線の先にあるアイテムの
ひとつが、フロアライトです。
ペンダントライト同様、消灯時にも美しいものを選ぶ
ことで、スタイリングを美しくする手助けとなります。
実用面でも、天井の照明だけでお部屋全体の光をまかな
おうとすると、のっぺりとした陰影のない空間になって
しまいます。
ですから、フロアライトやテーブルライトと合わせて
必要な光量をまかなう「多灯照明」は、美しいインテリ
アの基本中の基本です。
また、フロアライトをお部屋の角に置くことで、お部屋
の角のとがった印象をやわらげる効果も得ることができます。
センスのいらないインテリア【スタイリング編】|「円形」をお部屋に取り入れて、空間の印象をやわらげる。
上空間のアイデア③ 植物を取り入れる
目線の先に、植物をアイキャッチにするのも良い手です。
植物は、人工物ではない独特の「複雑性」があるので、
お部屋に良いアクセントを与えてくれます。
ちなみに「目線の先に」というと、「大きな植物」を
と思われるかもしれませんが、そうでもありません。
大きな植物ではなくても、スツールなどに植物を載せる
ことで、目線の先に植物を取り入れることができます。
これもプロがよく使うテクニックのひとつです。
つる系の植物を、本棚や天井などから垂らしてみるのも、
上空間を彩る良いアイデアのひとつです。
本棚などは、背の高いものが多いですから、暮らしの中
でも、よく目に入ります。
本やディスプレイなどと合わせながら、有機物の植物
の複雑性が目線の先にあることで、インテリアの完成度
はさらに高まります。
もちろん大きな植物も、王道の一手です。
大きな植物を窓際近くの壁などに置くことで、比較的
育てやすく、シンボルツリーとして長寿命も期待できる
ため、長く暮らしを豊かにしてくれることでしょう。
上空間のアイデア④ 壁を飾る
最後は、お部屋の中で目線にあるものの代表格 かつ
もっとも大きな面積を占めるが「壁」です。
広大に広がる壁は、大きなキャンバスのよう。
適切に壁を飾ることで、お部屋の印象をがらりと良い
ものに変えてくれます。
お部屋にアートを飾るのは、とてもおすすめです。
白く殺風景な壁に、お気に入りのアートを飾ることで、
自宅を訪れる友人などにとっても、印象に残りやすく、
おしゃれなイメージを与える良いアイキャッチとなります。
アートを飾るのに、必要以上に気負う必要はありません。
有名な作家さんが描いた何十万円もするアートではなく、
数千円~ある量産品のアートで十分です。
自分の気に入ったもの、お部屋の雰囲気に合うものを
購入し、賃貸でも跡の残りにくいピンを使って、気軽
に飾ってみましょう。
アートを飾ることで、お部屋の雰囲気が一気に良くなる
ことを体感いただけると思います。
アートを飾ることに慣れてきたら、将来的には作家物の
特別な1枚を飾るのも良いですね。
アートのほかには、デザインシェルフもおすすめです。
デザインシェルフの中を、お気に入りの雑貨で彩る楽し
みも生まれ、自分だけの特別な空間を作ることができます。
実用性を兼ねた時計も、美しいデザインのものを選ぶ
ことで、目線の先の良いアイキャッチになってくれます。
小ぶりでありながらも、ぽっかりと空いた白い壁に
良いアクセントになります。
お部屋の壁にミラーを飾るのは、どうでしょう。
ミラーは、お部屋の風景を映し出しますので、お部屋
自体を広く感じさせる効果があります。
また、円形のミラーであれば、同時に柔らかな印象を
お部屋に与えてくれるので、さらにおすすめです。
上空間 スタイリング実例
参考画像
ペンダントライトで飾る/壁を飾る
ペンダントライトで飾る/フロアライトを配する
フロアライトを配する/植物を取り入れる/壁を飾る
壁を飾る/植物を取り入れる
フロアライトを配する/植物を取り入れる/壁を飾る
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さて、「上空間 = 目線の高さ」のスタイリングアイデ
アを見てきました。
目線の高さは、目に入る頻度が高く、インテリアにおい
て非常に重要なスタイリングポイントです。
ただ、一方で、インテリア初心者の方が意識しづらく、
手つかずのまま放置されがちなポイントでもあります。
ぜひ、上記のアイデアを参考に、スタイリングに
チャレンジしていただければと思います。
では続いて「中空間 = 主役の家具」のスタイリングア
イデアを紐解いていきましょう。
「中空間 = 主役の家具」のスタイリング
続いては「中空間 = 主役の家具」のスタイリングアイ
デアをご紹介していきます。
主役の家具にきれいにお化粧となるアイテムを配してあ
げることで、空間全体として見どころがわかりやすく出
来上がり、主役が明確な美しいお部屋になります。
ここでご紹介する実践アイデアは2つです。
- ダイニングを彩る
- ソファーを彩る
中空間のアイデア① ダイニングを彩る
ダイニングは、食事と関係性が深いため、朝・昼・晩と
すべての時間帯で、使うことが多いでしょう。
ライフスタイルによっては、ソファーよりもさらに重要
度が高くインテリアの中で、1日の中でダイニングにい
る時間が一番多いという方もいらっしゃるでしょう。
ダイニングエリアは、ソファーと比べて背が高く、目線
の高さに近い場所にあります。
ダイニングの横にはサイドボードと呼ばれる収納家具
を置くことで、日用品などの片づけをしやすくなります。
テーブルや、サイドボードのエリアを「中空間」と定義
し、ディスプレイなどをしっかりと施すことで、お部屋
の印象をぐっと良くすることができます。
ダイニングテーブルの上に置くもので、テーブルに
あしらいを持たせることができます。
もっとも代表的なのは、お花です。
お気に入りの花瓶を選んで、生花をいけることで、
ダイニグテーブルにあしらいを加えることができ、
季節感も感じることができます。
また、実用性とともにダイニングテーブルをあしらう方
法として「シェーカーボックス」などの収納ボックスを
活用するのも良い方法です。
見た目にも美しいシェーカーボックスに、日用品を収納
することで、普段の使い勝手も維持しつつ、ダイニング
テーブル上のアクセントにすることもできます。
もうひとつのアイデアは、チェアに味付けを施すことです。
ソファーにブランケットを掛けるのと同様に、チェアに
ブランケットを掛けます。
シンプルなデザインのチェアに、柄の入った布をプラス
することで、華やかな印象を与えることができます。
ブランケットでなくても、お気に入りの布を掛けるだけ
で良いので、とても簡単に印象を変えることができます。
中空間のアイデア② ソファーを彩る
リビングの主役は、なんといってもソファーですね。
リセノでは、長く愛してもらうためには、ソファーの
デザイン自体は極力シンプルなものをお勧めしています。
個性的な生地柄などのソファーを選んでしまうと、長く
使っていく中で飽きてしまったり、趣味が変わってしま
ったりして、結局長く使わないということが起こりがち
だからです。
ただ、シンプルなデザインだからこそ、そのままでは
すこし物足りない印象があるかもしれません。
逆にいえば、小物で彩りを与える余白があり、その彩り
によって、自分好みのソファーに仕上げることができます。
主役のソファーは、シンプルなまま置いておくのでは
なく、クッションやブランケットなどの小物をうまく
配置します。
ソファーを上手にスタイリングするセオリーについて
は、また別のセオリーにてご紹介を予定していますが、
ここでは簡単に触れておきましょう。
ソファーを彩るクッションやブランケットなどのアイテ
ムを選ぶときには
・カラー
・複雑性
に注目しましょう。
落ち着いたトーンの「アースカラー」と呼ばれる色味
のクッションを選んだり、白などの無彩色であっても
「独特な織り柄」のあるクッションなどを選ぶことで、
シンプルなソファーに趣きを加えることができます。
「ソファーに彩りを」と言われると、ついつい「派手
な色味」と思いがちですが、そうではなく落ち着きを
感じながらも、華やかで個性的な印象を与えてくれる
アイテムを選ぶのがポイントです。
中空間 スタイリング実例
参考画像
近くにサイドボードを置いて、ダイニングを彩る
卓上に生花を置いて、ダイニングを彩る
サイズ違いのクッションで、ソファーを彩る
クッションとブランケットで、ソファーを彩る
複雑性のあるクッションで、ソファーを彩る
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さて、ここでは「中空間 = 主役の家具」のスタイリン
グアイデアを見てきました。
主役の家具は、ソファーやダイニングをはじめとして
お部屋の中でも大きな印象を与えます。
この主役の家具を小物を合わせて、きれいに彩ることで
スタイリングの印象はぐんと良くなります。
小物の合わせ方は、また別のセオリーでご紹介します
ので、そちらを参考にぜひチャンレジしてみてください。
では続いて「下空間 = 面積の大きな床」のスタイリン
グアイデアを紐解いていきましょう。
「下空間 = 面積の大きな床」のスタイリング
最後は、床のスタイリングです。
床のスタイリングは「ゾーニング」と「散らかり」の
2つを上手に対処することです。
ここでは代表的なアイデアを、3つご紹介します。
- ラグマットを敷く
- 小さなマットを敷く
- 自然素材のカゴを使う
下空間のアイデア① ラグマットを敷く
床のスタイリングの中でも影響度が大きいのは、
ラグマットです。
ポイントは、
- 低い位置で目に入りづらいが、面積が大きい
- ゾーニングの役割(ステージ)を担える
という点です。
床の主なスタイリングアイテムは、ラグマットや玄関
マットなどの「敷き物」です。
ラグマットは、面積が大きいため、部屋全体の印象を
変化させるほどの影響力を持ちます。
シンプルなデザインのラグマットを敷いて、調和を取る
のも良いですし、ヴィンテージキリムなどの柄物を取り
入れることで、大きく印象を変えるのにも役立ちます。
目線や、主役の家具などと異なり、低い位置にある
床のスタイリングですが、その分、面積を大きく使う
ことで、印象を変えることができるのです。
ゾーニングは「お部屋の中で、空間を分ける」ことを
指します。
例えば、LDK。リビングとダイニングはひと続きの空間
ですが、用途は
- ダイニング = 食事や仕事などの「作業」
- リビング = TVや本を読む「くつろぎ」
と、つながっている空間でありながらも、まったく異な
る用途があります。
この相反する用途のダイニングとリビングを、心理的に
区切るのが「ゾーニング」です。
小さめのLDでは、2つの空間の区別をしづらい
たとえば、リビングにラグがない場合は、見た目にも
ダイニングとひと続きになっており、心理的にも区別
しづらい印象があります。
これに対して、リビングにラグを敷くことで、家具や
壁などで仕切っているわけではないのに、リビングの
ゾーンと、ダイニングのゾーンが区別されている印象
を受けます。
これが、ゾーニングです。
利便性の面から、ダイニングとリビングはひと続きに
なって「LD(リビングダイニング)」と呼ばれますが
実際は、まったく相反する性質を求める場所です。
床のスタイリングでは、美しさを補完するとともに、
ラグマットを使用して、2つの相反する性質を心理的な
側面を利用して区切ることで、より暮らしやすくなります。
下空間のアイデア② 小さなマットを敷く
床のスタイリングアイデアの2つ目は、小さなマットです。
ラグマットのように大きな印象変化や、ゾーニングが
狙いではなく、「あしらい、彩り」を目的としたアプ
ローチです。
小さな範囲に、薄いマットを敷くだけのアプローチです
が、華やかな印象をプラスすることができます。
玄関などでも、もちろん足裏のほこりや汚れを室内に
持ち込まない用途もありながらも、殺風景になりがち
な玄関に、あしらいを与えてくれるのも、小さなサイ
ズのマットです。
目立ちづらい床にちょっとしたマットを敷くスタイリン
グテクニックですが、おしゃれさんが靴下にこだわる様
で、気の利いた素敵さを感じさせてくれます。
下空間のアイデア③ 自然素材のカゴをあしらう
床のスタイリングアイデアの最後は、自然素材のかご
を実用性と意匠性を兼ねて使うことです。
床に雑多にちらばった服やカバン、ブランケットなどは、
見た目にも不快で、いかにも散らかった印象を与えます
よね。
それが、自然素材のかごの中に入っていたら、どうでしょう?
ただ、かごに入っているだけなのに、なぜか散らかった
印象はなくなります。
これは、ひとつには「ステージング」の効果といって、
1つのステージの中に「まとまって」いるように見える
ことで、床あたりに散らかった印象を無くしているのです。
また、床においた自然素材のかごは、見た目的にも
柔らかで、自然な美しさを感じさせてくれます。
ラタンなどのつる系の植物を使って、手編みで作られた
かごは、工業製品と違って、全体的にかっちりと決まっ
たデザインではなく、すこし歪んでいたり、曲がって
いたりと、ゆるやかな造形です。
だからこそ、かっちりとした印象を受けることなく、
中に入っているものが雑多であったとしても、それさ
えもゆるやかに受け入れて、調和しているように見える
のです。
雑多に入れて、床に置いておくだけで、素敵に見える自
然素材のかごは、床のスタイリングに欠かせない存在と
言えるでしょう。
下空間 スタイリング実例
参考画像
ラグマットを敷く/自然素材のかごをあしらう
自然素材のラグマットを敷く
小さなヴィンテージキリムのマットを敷く
素材感のある編んだマットを敷く
アラログ素材のかごとブックスタンドであしらう
セオリーのまとめ
さて、「空間の配置バランスを「上・中・下」に分けて
整える。」というセオリー いかがでしたでしょうか。
インテリア初心者の方が陥りやすい「お部屋の空間配置
バランス」についてと、実践的なアイデアを丁寧に紐解
いてきました。
あらためてまとめますと、
スタイリングの課題
- 必要な家具を揃えたけれど、なにか物足りない気がする
- 下はごちゃついてるけれど、上はぽっかり空いていてバランスが悪い
解決のためのセオリー
- お部屋の空間を「上・中・下」の3つの空間に分けて考える。
- それぞれの空間を、適切にスタイリングする
- そのためのスタイリングアイデア
スタイリングセオリーの効果
- お部屋の空間バランスが良くなる
- 解決策を理解し、自らで解決できるようになる。
- インテリアスタイリングが楽しくなる。
です。
お部屋の空間を
上空間 = 目線の高さ
中空間 = 主役の家具
下空間 = 床
と、3つに分けて、それぞれにバランスよくインテリア
アイテムを配置することで、空間全体として整った印象
を与えることができます。
この記事を参考に、自分のお部屋の入口あたりに立って
俯瞰的に、空間の配置バランスを見てみましょう。
どこかの高さにアイテムが集まってしまっていたり、
足りなかったりする場合には、バランスよく配置しな
おしてみると、インテリアスタイリングのレベルが
ぐっと上がると思います。
動画でもご覧いただけます。
今回ご紹介した内容は、プロが解説する
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