「FAM こたつテーブル」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話します。
こんにちは。ヤマモトです。
Re:CENO productに、新たにこたつテーブルが
仲間入りします。
「こたつ」でありながら、リビングの中心となる様な
ローテーブルとしての意匠にこだわり、一年を通して
ソファーのあるリビングで素敵に使えるデザインに
仕上げました。
本日のマガジンでは、このこたつテーブルの企画経緯
とコンセプト設計を紐解いていこうと思います。
「ローテーブル」として美しい「こたつテーブル」を。
リビングの中心に位置するローテーブルは、ソファー
と共に、快適なリラックスタイムのための必需品です。
飲み物を置いたり、読みかけの本を置いたり、ドライ
フラワーを飾ったり。実用性とともに、リビングに
彩りを与えてくれる存在です。
リセノでは、folkやNOANAをはじめ、おかげ様で大変
人気をいただいているソファがたくさんありますので、
それに合わせた素敵なテーブルを作ろうと思ったのが、
今回のプロダクト企画の始まりです。
「さて、どんなテーブルがいいかな?
今回の企画には、どんな工夫を入れようかな」
と考えはじめ、リセノではどんなテーブルをお客様に
お買い上げいただいているのかの検証を始めました。
そこで目に入ったのが、こたつテーブルです。
こたつといえば冬の製品で、冬以外には活躍しない
イメージがあります。
ただ、リセノの「テーブル」としてのお買い上げデータ
を見ていると、意外にもこたつテーブルは、冬以外にも
年中売れ筋の上位に来ています。
これは? と思い改めて詳細に見ていくと、こたつで
ありながら、ソファとセットで購入されているお客様
がとても多く、つまりは、冬以外にもローテーブル
として年中使われていることに気づきました。
よくよく考えてみると、季節ごとにローテーブルと
こたつテーブルを入れ替えるのはわずらわしく、また、
使わない方をしまっておく場所を確保するのも難しい
ですよね。
僕は「ローテーブル」「こたつテーブル」と従来の
発想で分類していたのが、もはや実際のご家庭には
フィットしない様です。
たくさんのお客様のお買い上げデータから、
「こたつテーブルとローテーブルは共通で利用する」と
いうことに気づきました。
このことを理解したことで、今回のテーブルの方向性が
決まりました。
美しいこたつテーブルのために
「3つのコンセプト」を盛り込みました。
こたつを使うのは11月頃~2月頃で、だいたい4ヶ月。
ローテーブルとして使う期間は8ヶ月に及びますので、
こたつとしての期間の2倍です。
ということは、「ロー」と「こたつ」の1台2役と
して使う際には、ローテーブルとしての出番が多い
ことになります。
とすると、こたつテーブルを年中使われている方に
とって、もしかするとソファーに合わせるための
テーブルとしては、完全に満足はしてないかも?
と、ふと考えました。
そうすると、リセノのオリジナル製品としてお客様の
不満足・不便という「不」の解決のために提案したい
のは
「こたつでありながらも、ローテーブルとして
美しさを感じる」
そんな製品を提案すること。
「こたつに見えない、美しいこたつテーブル」という
大きなコンセプトが決まり、そこからさらに3つの
コンセプトに落とし込みました。
3つのコンセプトはこちらです。
「ローテーブルと比較して、より美しいデザイン」
「リビングに最適なローテーブルらしいサイズ感」
「こたつとしても申し分ない機能性」
この3つを軸にデザインを起こし、さらに工場の選定、
素材の選定、製法というかたちで順に落とし込んで
いきました。
「テーパード脚」と「船底天板」で、
よりスタイリッシュに美しく。
今回のこたつテーブルのデザインが、一般的なイメージ
のこたつと大きく違うのは、下に向かうにつれて細く
なるテーパードのかかった脚です。
昔ながらのこたつテーブルのデザインは、かなり太めの
がっしりとした脚が多いですが、よりローテーブル
に近づけるために、可能な限り細くしました。
テーパードをつけることにより、より脚の細さを強調
し、軽やかなデザインに仕上がります。
また、天板のフチ部分は「船底天板」という仕上げに
しています。
天板の途中から斜めにテーパードが入っている仕様で
横から見たときに、より天板が薄く、スタイリッシュ
に見えます。
角面仕上げ。重厚感のあるデザインに仕上がります。
船底仕上げ。より軽やかさを感じるデザインに仕上がります。
この2つの意匠をいれることにより、従来のこたつ
テーブルと重厚なデザインとは相反するデザインに
仕上げました。
「節あり突板」と「無垢オーク」を使った
王道の本格派テーブル
天板は、節ありのオーク材突板です。
突板とは、木を薄くスライスしたもので、天板表面に
この突板を貼付することで、無垢の木のような意匠を
得ることができます。
「無垢材家具」と「突板家具」の違いを学ぼう。
今回採用したのは、突板の中でも珍しい「節あり」仕様です。
節部分というのは、木の枝の根元部分になり、木材と
しては穴が開いたり、美しくないという理由で、昔は
捨てられてきた部分です。
近年は、この節の荒々しさが魅力的だという見方が
家具業界でも広がり、人気を博しています。
ただ、無垢の節ありというのは多いのですが、突板で
節部分を薄くスライスするというのは、なかなかに
難しく、あまり見かけません。
今回は、その「節あり突板」を工場の技術力により
使用できたことで、無垢テーブルと見まがう様な意匠に
仕上げることができました。
こたつは天板にも熱が加わるために、無垢の天板は
反りや割れが出る可能性が高く、使えません。
その中で、無垢と見まがうような節あり天板を実現
できたのは、ローテーブルにさらに近づけたと
満足しています。
奥行きのあるソファには「120×60cm」
大型ソファを中心としたリビングにおすすめです。
長方形サイズは「120×60cm」と「105×60cm」の
2種類をご用意しました。
「120×60cm」タイプは、現代のリビングにおいて
ジャストフィットするサイズ。
ソファにこだわる方は、例えばAGRAソファの様に、
奥行きが深いソファを選ぶことが多いと思います。
奥行きのあるソファは、座り心地が良いからです。
その場合、必然的にテーブルの奥行きは取りづらく、
出来る限り「細長いテーブル」が置きやすいです。
2人での食事なら、細長いテーブルでも、十分に
ゆっくりとしたこたつライフを楽しめます。
4人や6人で囲むときにはちょっとだけ向かいの人と
近いですが、がっちりとした食事でないならば、
それほど気にならないのでは? と思っています。
少し小さめのサイズ「105×60cm」
小さめリビングや、ひとり暮らしを快適に。
こちらは2020年9月4日より発売予定の新サイズです。
2019年AWシーズンに「もうちょっとコンパクトな幅
も発売してほしい」という多くのリクエストをいただ
きまして、新たに追加製作しました。
この「105×60cm」タイプは、小さめのリビングにも
取り入れやすいジャストサイズなテーブルです。
上の画像のように105cmでも、4人でこたつを囲む事も
できます。
また、ひとり暮らしなどの場合、ダイニングテーブル
がなく、ひとつのテーブルで食事も勉強もすべてを
まかなう方も多いと思います。
そんな方には特に、この1台でオールシーズンすべて
の仕事や勉強を、ここでこなしてもらえると思います。
すこし広めのリビングを想定して、
「110cm円形」も作りました。
すこし広いリビングを想定して、110cm円形のこたつ
テーブルも作りました。
広めのリビングで、L字にソファーを置いたりできる時
には、長方形よりも正方形に近いサイズのテーブルが
最適です。
円形テーブルは、あらゆる方向から人が入れるので、
より柔軟な人数の変化に対応でき、また、心理的な
リラックス効果もあります。
このあたりの詳しいお話は、以下を参照ください。
「folk伸長式ダイニングテーブル」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
リビングの形によっては、ぜひ円形もおすすめしたいと思います。
ヒーターにもこだわってます。
「ハロゲン管ヒーター」を採用しています。
ローテーブルとしてのデザインの話をたくさん書いて
いますが、こたつとしての性能もしっかりとこだわって
います。
今回採用したのが「ハロゲン管ヒーター」です。
一般的に多く使われる「石英管ヒーター」と比較して、
速熱即暖性に優れ、ヒーター寿命も1.5倍以上長い
約8,000時間耐久するヒーターです。
帰ってきてこたつに入ったときに、すぐに暖まらない
のって、地味に嫌ですよね。そんなストレスを減らす
ことができます。
また、このヒーターは、国内メーカー品ですので、
故障やトラブル時のサポート窓口もあり、安心して
お使いいただけます。
「長方形2タイプ」と「円形」それぞれ2カラー展開。
冬が待ち遠しくなる「こたつライフ」を。
というわけで、新しく発売するこたつテーブルの
企画経緯とコンセプト設計をお話しました。
サイズは、長方形2タイプと円形の3種類。カラーは
ナチュラルカラーと、ミッドブラウンカラーの2色展開
です。
リセノのソファーともよく合うように色合わせして
いますので、ぜひコーディネートしていただければと
思います。
また、東京店・京都店でも順次展示を開始いたします
ので、ぜひとも店頭で天板の質感や、即暖性なども
お試しいただければと思います。
FAM こたつテーブル