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「FAMダイニングこたつテーブル」の企画経緯と
コンセプト設計についてお話します。

こんにちは。ヤマモトです。

Re:CENO productから、新作ダイニングテーブルを
リリースします。

王道のシンプルデザインの木製ダイニングテーブルで
ありながら、ダイニングシーンの圧迫感を軽減する為
の意匠を取り入れて、設計しました。

また、日々の生活をより快適に変える「不」の解消と
して「こたつ」の機能を追加しています。

本日のマガジンでは、このダイニングこたつテーブルの
企画経緯とコンセプト設計を紐解いていこうと思います。

「ダイニングテーブル」として美しく、
冬には優しい「暖かさ」を。

20200928-30.jpg

近年、インテリア好きの方の間では、無垢天板の木製
ダイニングテーブルの人気が高く、様々な家具メーカー
から、多くの製品が発売されています。

シンプルな木製ダイニングテーブルは、家具ブランド
としての王道の製品というか、ブランドの顔というか、
いわゆる「芯」にあたる様な存在だと、僕は思います。

定食屋さんでいうところの「だし巻き卵」みたいな
お店の「芯」として当たり前にあって、定番として
長く愛される、お店の象徴みたいなイメージです。

Re:CENO productでも、そんなブランドの顔になる
「シンプルながらも、美しいダイニングテーブル」を
作ろうと、様々なデザインスケッチを描いてきました。

「シンプルで普遍的なダイニングテーブルを作りたい。
 けれど、他社が販売しているのと同じ様な製品を、
 わざわざ同じ様に作って、お客様に自信を持って
 ご提案できるメリットが出せるのか......」

僕たちが常に意識している家具づくりのコンセプトは、
「心地のいい」「長く愛せる」家具です。

Re:CENO product|CONCEPT

僕たちの家具は、一見ほかとさして変わらないけれど、
いつもと変わりない日常を快適に変えてくれて、それ
によって、暮らす人同士の関係を良くしてくれたり、
リラックスして気持ちいい時間を過ごせたり。

そんな家具を提案していきたいのです。

この基本に立ち返ったときに、なかなか納得のいく
答えを見つけられず、立ち止まっていました。

シンプルで長く愛せるテーブルということは、素材も
サイズも、デザインも、やりすぎないことが必須です。

だからこそ「心地のいい」「長く愛せる」工夫は、
素材やデザイン以外である必要があります。
これが非常に難解でした。

01.jpg

そんな時に、リビングのこたつとして昨年発売した
「FAMローテーブル」が、多くのお客様に広く愛され
たことが、発想の転換のきっかけとなりました。

「FAM こたつテーブル」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

FAMは「こたつ」でありながら、リビングテーブルと
して、冬以外の季節にも代えることなく使っていただ
ける様な美しいデザインに昇華させた製品です。

無垢天板のテーブルに遜色のない見た目でありながら、
冬の生活の「不」も合わせて解消するこの製品は、
お客様から満足度の高いお声を多くいただき、自信を
もってお勧めできる製品に成長しました。

「こたつはリビングで使う物という先入観を外して、
 ダイニングがこたつで暖かければ、自然と家族が
 集まってきて、会話が増えたりするかも......?」

「ダイニングの圧迫感を感じにくい様に、心理的に
 細く見えるデザインにして、物理的にも足元を広く
 設計すれば、小さなダイニングを広く感じられて、
 より快適に過ごせるはず......!?」

「広くて、暖かいダイニング。これっていいよね!」

日々の食事をより良く、楽しく、快適にしながらも、
シンプルなスタイルで、長く飽きずに愛せる。

ブランドの顔となるダイニングテーブルの道筋が
見つかり、ついに製品開発がスタートしたのでした。

20200928-05.jpg

細く伸びるテーパード脚と船底天板で、
「ダイニングの圧迫感」を軽減します。

20200928-19.jpg

さて、まずは、圧迫感を軽減するデザインについて、
紐解いていきたいと思います。

ダイニングの中心に大きな面積で置かれる事で圧迫感
が生まれ、ダイニングを狭く感じる原因になるのが、
ダイニングテーブルです。

この「圧迫感」をできる限り軽減することで、心理的
にダイニングを広く感じられ、暮らしにもゆとりを
感じることができます。

圧迫感を減らす工夫は、2つあります。

1つは、テーパード(上から下へ次第に細く)の脚
デザインにすることにより、より脚の細さを強調し、
軽やかなデザインに仕上げています。

太くてストレートな脚と、細いテーパード脚では、
こんなにも印象と見た目が違います。


ストレート脚。重厚感のあるデザインに仕上がります。

20200928-12.jpg
テーパード脚。より軽やかさを感じるデザインに仕上がります。

脚が細いことで、物理的にも足元が広くなるので、
さらに広々と、快適に過ごせます。

また、もう1つの設計の工夫は、天板のフチ部分を
「船底天板」という仕上げにしています。

天板の途中から斜めにテーパードが入っている仕様で
横から見たときに、より天板が薄く、スタイリッシュ
に見えます。

20200928-32.jpg 角面仕上げ。重厚感のあるデザインに仕上がります。

20200928-10.jpg
船底仕上げ。より軽やかさを感じるデザインに仕上がります。

「テーパード脚」と「船底天板」の2つの意匠。

この2つの意匠により、同じ大きさのテーブルであり
ながら、心理的にも、物理的にも、圧迫感を感じづら
くなる様に設計し、広く感じられるようにしています。

「節あり突板」と「無垢オーク」を使った
シンプルで美しい天板デザイン

20200928-08.jpg

天板は、節ありのオーク材突板です。

突板とは、木を薄くスライスしたもので、天板表面に
この突板を貼付することで、無垢の木のような意匠を
得ることができます。

「無垢材家具」と「突板家具」の違いを学ぼう。

今回採用したのは、突板の中でも珍しい「節あり」仕様です。

節部分というのは、木の枝の根元部分になり、木材と
しては穴が開いたり、美しくないという理由で、昔は
捨てられてきた部分です。

近年は、この節の荒々しさが魅力的だという見方が
家具業界でも広がり、人気を博しています。

06.jpg

ただ、無垢の節ありというのは多いのですが、突板で
節部分を薄くスライスするというのは、なかなかに
難しく、あまり見かけません。

今回は、その「節あり突板」を工場の技術力により
使用できたことで、無垢テーブルと見まがう様な意匠
に仕上げることができました。

こたつは天板にも熱が加わるために、無垢の天板は
反りや割れが出る可能性が高く、採用できません。

その制約の中でも、美しい天板を実現でき、シンプル
ながらも王道のダイニングテーブルに仕上げました。

20200928-09.jpg

天板にはウレタン塗装を採用しているので、水や熱に
強く、メンテナンスの必要もありません。

また、ウレタン塗装ながら、輝度を抑えた仕上げに
調整をしていて、ウレタン塗装独特のテカテカとした
仕上げにせず、落ち着いたマット感を感じられる様に
仕上げています。

無垢ダイニング好きの方にも、ぜひご覧いただきたい
美しくも、手のかからない利便性も実現しています。

布団いらずの「光輻射熱ハロゲン管ヒーター」で、
冬の足元を優しく暖めます。

20200928-04.jpg

今回採用したのは「光輻射熱ハロゲン管ヒーター」です。

輻射熱式のヒーターは、空気を直接暖めるのではなく、
赤外線が当たった対象物(人や床など)を暖め、その
暖められた対象物が、その周囲の空気を暖かめます。

温風が出ないので、空気を汚さず、乾燥しにくいこと
がメリットとして挙げられます。

また、立ち上がりにすぐ暖まるのも嬉しいポイント。
なかなか暖まらないのはイヤですもんね。

デメリットとしては、こたつ布団なしで使う仕様です
ので、布団ありのこたつほど「ぬくぬく」というまで
は暖かくなりません。優しく暖めてくれる仕様です。

20200928-06.jpg

ただ、冬場は、足元が暖かいだけでもずいぶんと体が
暖まりますから、エアコンをガンガン付けて、空気が
乾燥して喉に悪い...... みたいなのが嫌いな方には、
うってつけの仕様だと思います。

試験結果としても、以下の通り、足元の暖かさは
十分に得られます。

20200928-01.jpg

ちなみに、このヒーターは国内メーカー品ですので、
故障やトラブル時のサポート窓口もあり、安心して
お使いいただけます。

また、冬以外の季節はヒーターの取り外しも可能です。
コンパクトなサイズですので、付けたままでも足元の
邪魔にはならないと思いますが、気になる方は外して
ご使用いただければと思います。

20200928-03.jpg

「FAMダイニングこたつテーブル」
2020年9月30日より予約発売を開始します。

20200928-07.jpg

というわけで、新しく発売するダイニングテーブルの
企画経緯とコンセプト設計をお話しました。

美しい意匠でありながら、冬にはこたつとしても活躍
し、「冬の家族の団らん」をサポートしてくれる様な
ダイニングテーブルに仕上がりました。

冬以外の季節にも、すっきりとしたデザインで、
ダイニングテーブルとしての機能も申し分なく、
長く飽きずに使用していただけると思います。

販売開始時期としましては、ミッドブラウンカラーは
9月30日(水)に発売しまして、お手元には10月初旬
にはお届けできる予定です。

初回50台のみの生産ですので、これが完売すると、
次回は春先の入荷になると思いますので、今年の冬に
間に合うのは初回分のみとなりそうです。

ナチュラルカラーは、初回生産分について色味が思う
様に表現できずに、再度作り直していますので、
おそらくは来年明け頃の発売になると思います。
(新型コロナ禍の中、工場と連携がスムーズに行えず、
 今冬に間に合わずにすみません。)

東京店・京都店にも10月中旬までには展示できると
思いますので、お近くの方はぜひ見た目や、暖かさを
体感にご来店いただき、納得してご購入いただければ
と思います。

とても良い製品に仕上がりましたので、ぜひご期待ください。

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ダイニングこたつテーブル FAM/BR 長方形

¥89,800 ¥ 71,840


ダイニングこたつテーブル FAM/NA 長方形

¥89,800 ¥ 71,840




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