【お知らせ】 年末年始の営業と配送について



Web Magazine

「tambour cabinet」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

こんにちは。ヤマモトです。

オリジナル家具ブランド「Re:CENO product」より
新作キャビネットをリリースします。

今回のキャビネットのテーマは、

「丸く、低く、美しく。」

に設定し、上質なインテリアスタイリングにフィット
する家具を設計しました。

今回は、この新作の収納家具について、企画経緯と
コンセプト設計を紐解いていこうと思います。

「丸く、低く、美しく。」
扉の美しさが映える収納家具

修正tambourcabinet33.jpg

新作キャビネットは、「丸く、低く、美しく。」を
テーマに企画・設計しました。

側面には、美しい円形のフォルムを持たせることで、
通常のキャビネットのような「四角い箱」ではなく、
「丸く」、柔らかな印象を感じる様に設計しています。

tambourcabinet01.jpg 一般的なダイニングテーブルとほぼ同じ高さ

全高は、通常のサイドボードなどがおおよそ80~90cm
のものが多い中、70cmとあえて「低く」抑えることで、
ダイニングテーブルと高さのラインを揃えるようにして
います。

家具は、部屋に並べた時に、それぞれの高さを揃える
ことで、美しい統一感を感じることができるからです。

tambourcabinet14.jpg

柔らかな曲線と、低く抑えた高さによって、これまでの
サイドボードとは一線を画した「美しさ」を表現したの
が、この新作キャビネットなのです。

無垢のオーク材を、幾重にも並べた美しさ。
見心地と使い心地を兼ねた「タンブールドア」

tambourcabinet23.jpg

このキャビネットは

「tambour cabinet(タンブールキャビネット)」

と名付けました。

タンブールとは「蛇腹(じゃばら)」という意味で、
蛇腹の扉のことを「タンブールドア」と言います。

ですから、このキャビネットは、タンブールドアを持つ
キャビネットで「tambour cabinet」と言うわけです。

tambourcabinet29.jpg

このキャビネットのデザインの特徴は、なんといっても
前面に配された「タンブールドア」です。

細く成形した無垢のオーク材を、1本1本繋ぎ合わせて、
ひとつのドアに仕上げています。

表情が異なるオーク材をつなぎ合わせることで、1枚板
の木では表現し得ない独特のデザインに仕上げています。

タンブールドアは、蛇のお腹のように柔らかに曲がり
ながら、後方部分に収納されながら開いていきます。

見事な職人技で、絶妙な手触りと、なめらかに扉が収納
していく姿はとても気持ちよく、美しさを感じます。

tambourcabinet03.jpg

通常の収納家具の様に、手前に開くスペースも不要で、
小さなスペースであっても置きやすいのも、タンブー
ルドアの使い心地の良さのひとつと言えるでしょう。

「横顔」が見えるレイアウトも、美しく。
お部屋の緊張感も、和らげてくれます。

tambourcabinet4.jpg

このキャビネットは、正面からの美しさが素晴らしさの
ひとつですが、横から見た時の美しさや、お部屋に与え
る影響も、企画の時点から重視していました。

というのも、お部屋のレイアウトによっては、収納家具
を入口に向かって正面には置かずに、横側が見えるとい
う場合もあるでしょう。

tambourcabinet6.jpg

例えば、こんなレイアウトの場合には、入口から入って
最初に見えるのは、キャビネットの横面です。

一人暮らしのワンルームでは、このようなレイアウト
がとても多いでしょう。

上の画像は、スタッフの自宅ですが、賃貸マンション
のワンルームなどは、入口から見て、横長のレイアウ
トが多いため、家具の横顔が見えがちです。

※プロアフターの動画にも登場していますので、ぜひ
そちらも合わせてご覧ください。

大抵の場合、キャビネットの横顔は、四角く無表情な
ものが多く、角が立った姿は、美しさが減るとともに
お部屋に感じる緊張感の原因にもなります。

20240529-4.jpg

ですから、インテリアスタイリングのセオリーでは、
家具の横には「円形のアイテム」を置くことで、柔ら
かさを感じるように指摘しています。

tambourcabinet02.jpg

その点において、このキャビネットは、横顔にも曲線
を用いたデザインを施してあります。

ですから、入り口などから、どうしても「横面」を見せ
ざるを得ない場所にレイアウトしても、お部屋の緊張感
を高めるどころか、むしろ和らげる効果まで期待できる
のです。

高さをダイニングテーブルと合わせて。
高さが揃うことで、お部屋の統一感を上げます。

tambourcabinet20.jpg

前段でもすこし触れましたが、このキャビネットは、
高さを「70cm」とあえて低く抑えた設計にしています。

この「70cm」という高さは、つまりは、おおよそ
「ダイニングテーブルと同じ高さ」です。

お部屋の家具は、高さのラインが揃っていることで、
美しくなるというセオリーがあります。

tambourcabinet27.jpg高さが揃っていないと、統一感が損なわれます。

例えば、よくあるこんなお部屋。

高さの違う収納家具やデスクが並んでいることで、
なんだか凸凹とした印象により、お部屋の印象が悪く
なっています。

tambourcabinet26.jpg高さが揃うことで、美しい統一感を感じます。

逆に、同じお部屋で、高さの近しい家具を置いた場合
には、こんな風にすっきりとした印象を与えることが
できるのです。

キャビネットは「サイドボード」と呼ばれるように、
ダイニングテーブルの「サイド」にいることが多く、
フォーカルポイントとしても王道の組み合わせです。

ですから、高さを揃えることで、美しいダイニングシ
ーンをスタイリングすることができます。

tambourcabinet17.jpg

また、リビングに置く際にも、ソファーと高さが近い
ことで、収納家具の圧迫感を軽減することができるの
で、小さなリビングにも最適です。

可変棚が4枚付いて、自由自在。
しっかりと「隠す収納」ができます。

tambourcabinet21.jpg

見た目の美しさもさることながら、収納力も高い性能
を備えています。

扉を開けると、中央から左右に6つのスペースがあります。

tambourcabinet07.jpg

4枚の可動棚は、それぞれ3cm間隔で調整ができます
ので、用途に合わせて、いろいろな日用品を収納する
ことができます。

tambourcabinet34.jpg

シンプルな棚収納ですので、かごを用いることで、
雑多なアイテムを収納することができます。

tambourcabinet06.jpg

また、市販の収納アイテムなどを使えば、小物の整理
もしやすく、便利にお使いいただけます。

「船底仕様」の可動式棚板で、さらに美しく。

tambourcabinet12.jpg

ちなみに、収納内部の可動棚は「船底仕様」を採用して
います。

船底仕様とは、このように棚板の下を斜めにカットした
仕上げのことです。

この仕様にすることで、正面から見たときに、棚板が
薄く見えて、美しい印象を感じられます。

tambourcabinet11.jpg

船底仕様にするためには、突板仕上げではなく、無垢
のオーク材を使用する必要があります。

突板仕上げの場合は、表面にシートを張り付けるため、
角は直角にしか仕上げられません。

かといって、棚板全体を無垢材で作ってしまうと、
とても重くなり、また高価になってしまいます。

boardinfo2.jpg

その点、この棚板は、天板自体は突板仕様にしておき、
棚の先端部分にだけ、無垢材をプラスすることで、こ
の船底仕様を実現しています。

細かなこだわりですが、だからこそ美しい本棚に
仕上げることができるのです。

ウレタン塗装で、水や汚れに強いから
長くきれいにお使いいただけます。

tambourcabinet28.jpg

僕たちの家具は、設計や、細やかな工夫以外にも、物
理的に長く使えるようにデザインをしています。

それは「ウレタン塗装」を施していることです。

ウレタン塗装は、水や汚れに強く、メンテナンス不要
で、非常に長持ちする塗装方法です。

以前は「ウレタン塗装をすると、テカテカしてしまう」
という問題があり、リセノの家具では、美しさの観点
から、使用することを避けていました。

tambourcabinet10.jpg

が、今は工場との連携で「艶消し/導管開き」という
マットな仕上がりのウレタン塗装方法を見出し、その
塗装方法にてウレタンを施しています。

つまり、気になる「てかり」はなく、とてもマットな
仕上がりでありながら、長持ちするようにしています。

キッチンでの水にも強いですし、リビングでの使用時
には、花瓶の水が付いてしまっても、問題ありません。

20230427-11.jpg

花が落ちやすい種類であっても、水拭きもできますの
で、ながく清潔にお使いいただけます。

サイズは「幅120/150」の2タイプを作りました。

tambourcabinet32.jpg

サイズ展開は、お部屋サイズに合わせて選べるように
2つのタイプを作りました。

幅120cmタイプ

tambourcabinet30.jpg

幅120cmタイプは、サイドボードとしては比較的こぶり
なタイプです。

ワンルームや小さなLDK、寝室などの小さめな空間に
もフィットしてくれます。

tambourcabinet24.jpg

ダイニングまわりにサイドボードを置くことで、見ど
ころを作ることができ、また同時にこまごまとした日
用品を収納することもできます。

小さいながらも、インテリアのポイントになるのが
サイドボードですので、ぜひダイニング横に取り入れ
るのをおすすめします。

幅150cmタイプ

tambourcabinet31.jpg

幅150cmタイプは、ゆとりのあるサイズ感で、広めの
ダイニングやリビングなどにフィットするサイズ感です。

背が低く、横に広いため、全体的に落ち着き感があり、
上質な空気感をお部屋に与えてくれます。

tambourcabinet17.jpg

リビングに置いた時の安定感は、この画像のとおり。

背が低く、奥行きも薄いことで、存在感を感じさせな
がらも、お部屋に圧迫感を与えません。

フォーカルポイントとしても、アートやディスプレイと
合わせることで、お部屋の雰囲気をグレードアップして
くれます。

北欧家具の様な「ヴィンテージレッド」を含む
美しい3つのカラー展開です。

カラー展開につきましては、3色です。

北欧家具をイメージした「ヴィンテージレッド」と、
定番でお部屋馴染みの良い「ナチュラル」、
深みがあり、趣深い「ミッドブラウン」
の3色を作りました。

ナチュラルカラー

tambourcabinet05.jpg

ナチュラルは、ナチュラルヴィンテージのお部屋作り
の中でも、北欧寄りのさわやかなお部屋作りを目指す
方に、お選びいただければと思います。

上質でありながら、明るい色味がお部屋の雰囲気をも
明るくしてくれます。

tambourcabinet18.jpg

無垢のオーク材を使っているため、経年変化によって、
少しずつ色味は深みを帯びてきます。

何十年というスパンで使える耐久性の高い材を使用し
ていますので、暮らしとともに少しずつ表情を変える
ところもお楽しみいただければと思います。

ヴィンテージレッド

tambourcabinet04.jpg
3連ガラスキャビネット

北欧50年代頃のヴィンテージ家具をイメージソースに
した「赤味のあるブラウンカラー」が、お部屋に落ち
着きを感じさせてくれます。

北欧ヴィンテージとのカラー合わせもばっちりですの
で、落ち着きのある北欧テイストがお好きな方には、
ぴったりのカラーです。

tambourcabinet15.jpg

また、リセノでは、このヴィンテージレッド色を用いた
家具をさまざまに展開しています。

北欧ヴィンテージ家具と調和させながら、統一感のある
お部屋づくりをお楽しみいただければと思います。

ブラウンカラー

tambourcabinet13.jpg

ブラウンは、深みを感じられる色味で、ナチュラルで
はすこし物足りないという方におすすめのカラーです。

男性っぽい印象を受けるブラウンカラーですが、以外
にも、リセノスタッフの中でも女性スタッフに人気の
カラーです。

tambourcabinet24.jpg

「こっくりと深みのある」色で、ぼくたちは「ミドル
ブラウン」と呼んでいます。

ブラウン色の家具と合わせて、リネンのファブリック
などと合わせることで、深みがありながらも、さわや
かな印象を兼ね備えた、絶妙のバランスのスタイリン
グに仕上がります。

こだわりを詰め込んだ「tambour cabinet」
お好みに合わせてお選びください。

tambourcabinet16.jpg

というわけで「tambour cabinet」の企画経緯と
コンセプト設計を紐解きました。

タンブールドアという特徴的な意匠デザインが美しく、
お部屋に取り入れていただくことで、上質な印象を与え
てくれます。

また、ドアのデザインだけでなく、サイドのデザイン、
高さの工夫、収納の使いやすさなど、たくさんの工夫
を入れこんでいます。

それほど大きいサイズのキャビネットではないので、
LDKのほかにも、ワンルームのテレビ台としてや、
書斎などにも多用途に使えますので、ご購入いただけ
れば、さまざまなお部屋で、一生物としてお使いいた
だけることでしょう。

各店舗では展示を開始しておりますので、ぜひ店頭にて
ご体感いただければと思います。

Styling Furniture

サイドボード Tambour

¥ 138,000 ~




View More
みんなの保存数:5

雑貨・食器特集

リビング家具特集

あったか特集

バイヤーがご案内する収納選び
センスのいらないインテリア
ナチュラルヴィンテージを知る
インテリアを学ぶ
インテリアを楽しむ
リセノのこと
特集
人気の連載

「Re:CENO product」の最新記事 4件

2024年11月25日(月)
Re:CENO product

「tambour cabinet」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

「丸く、低く、美しく。」扉の美しさが映える新作キャビネットについて紐解きます。

BM 山本 5
2024年11月29日(金)
Re:CENO product

「brass pendant light」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

真鍮を贅沢に使った美しさと、まぶしくない使い心地の良さを併せ持つ照明をリリースします。

BM 山本 2
2024年11月27日(水)
Re:CENO product

「silta tv board」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

約5年ぶりとなる新作テレビボードの企画経緯とコンセプト設計を紐解きます。

BM 山本 2
2024年11月22日(金)
Re:CENO product

「silta book shelf」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

「美しい本棚を、お部屋に。」というコンセプトのもと、新しい家具を作りました。

BM 山本

「Re:CENO product」の人気記事 4件

2021年2月11日(木)
Re:CENO product

フェザーソファ「AGRAカウチ/1.5人掛け」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

AGRAシリーズに新たに仲間入りする「カウチソファ」「1.5人掛けソファ」について、利用シーンとともに紐解いていきます。

BM 山本 644
2019年8月06日(火)
Re:CENO product

「folk伸長式ダイニングテーブル」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

「伸長式」「楕円形」に仕上げたオリジナルダイニングテーブルについて、設計コンセプトを紐解いていきます。

BM 山本 544
2020年2月22日(土)
Re:CENO product

フェザーソファ「AGRA」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。

Re:CENO productから2年半ぶりに登場する新作ソファの企画経緯とコンセプトをご紹介します。

BM 山本 375
2020年9月04日(金)
書斎の基本

ユニットシェルフ R.U.Sでつくる、「デスク」の魅力をご紹介します。

ユニットシェルフだからこそ、気軽に取り入れられる「デスク」としての魅力をご紹介します。

店舗MG 岩田 336

インテリアを学ぶ、楽しむ、好きになる。
『Re:CENO Mag』