
「好みのインテリアスタイルの見つけ方」として、インテリアの様々なスタイルと特徴をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/beforestyling/u4/2025-04-04.php公開日 2025年06月18日(水)
更新日 2025年06月19日(木)
はじめまして。
プロダクトデザイナーの加納です。
今回は、オリジナル家具「Re:CENO product」から
新しく登場するダイニングテーブル「Pair」をご紹介します。
ダイニングテーブルは、お部屋の中でも、
特に大きな面積を占める家具。
その存在感の大きさから、「どんなものを選ぶか」は、
お部屋の印象を左右する大切なポイントです。
だからこそ、選ぶときに
あと少し、理想に近づかない...
そんなお悩みを感じたことはないでしょうか?
たとえば...
「ダイニングを置きたいけれど、スペースが足りない」
「木のテーブルが好きだけど、
ちょっと重たく見えるのが気になる」
今回ご紹介する新作テーブルは、
そんなお悩みを解消したいという思いから
企画をスタートしました。
「好み」や「使いやすさ」に合わせて、
カスタマイズできる設計を取り入れたことで、
「暮らしにちょうどよく寄り添える一台」
が完成しました。
この記事では、このダイニングテーブルの
企画背景やコンセプトについて、
以下のポイントに分けて、紐解いていきます。
こちらのテーブルは、
から選んで、自由にカスタマイズすることができます。
ひとつのデザインでありながら、組み合わせによって、
さまざまな印象を楽しめるテーブルです。
とはいえ、パーツの名前を聞いても
イメージがしづらいかもしれません。
そこでまずは、天板と脚の「組み合わせ」ごとに
お部屋に与える印象の違いをご紹介します。
上の図は、リセノでご提案している
インテリアテイストのマップです。
今回のテーブルをこのマップに当てはめてみると、
天板と脚の組み合わせによって、テーブルの印象が
変わることがよくわかります。
例えば...
白い天板にステンレス脚を合わせると、
モダンで洗練された雰囲気に。
一方で、オークの天板にオーク脚を合わせると、
ぐっとあたたかみのある印象に。
このように、好みのテイストにあわせて選べるのが、
このテーブルの最大の魅力です。
ここからは、それぞれの組み合わせについて、
詳しくみていきましょう。
はじめにご紹介するのは、
ホワイト天板 × ステンレス脚の組み合わせです。
この組み合わせは、リセノが提案する
インテリアスタイルの中でも、
ナチュラルモダンというテイストにぴったり。
ナチュラルモダンとは
「かっこいい・洗練された・都会的」という印象と、
「明るい・さわやか・シンプル」といった
軽やかさを掛け合わせたスタイルです。
木製家具の温かみを感じさせながら、
全体はすっきりと洗練された印象に。
そんなすっきりと明るくて、洗練された
空間づくりを目指す方におすすめです。
天板を「白」にするという選択は、
ニュートラルカラーを選ぶ
ということでもあります。
ニュートラルカラーには、
空間を広く、軽やかに見せる効果があります。
特に白は「膨張色」と呼ばれ、
視覚的に大きく見せる力があるため、
お部屋を開放的に見せたい方には
とても効果的な色です。
さらに脚をステンレスにすることで、
金属の線の細さが際立ち、より圧迫感のない印象に。
家具の存在感をやわらげて、お部屋全体に
すっと目線が抜けるような軽やかさが生まれます。
これはチェアの開発時にも取り入れた考え方で、
物理的にも視覚的にも「体積を減らす」ことで、
より広く感じられる効果が得られます。
たとえば、同じ広さのお部屋でも、
木製のフローリングに、木製テーブルを置いた場合と、
グレーの床に、白天板・ステンレス脚のテーブルを
置いた場合では、印象が大きく変わります。
よりすっきりと、広く、明るく見せたい方には
このホワイト天板 × ステンレス脚の組み合わせが
とてもおすすめです。
開発の段階では、オーク材を白く塗装するという案も
検討しましたが、視覚効果をしっかり得るためには、
思い切って「真っ白」に仕上げたほうがいいと判断し、
現在の仕様に決定しました。
続いてご紹介するのは、
ホワイト天板 × オーク脚(棚板付)の
組み合わせです。
先ほどの「ホワイト天板 × ステンレス脚」と比べて
木のあたたかみがプラスされた印象に仕上がります。
「ナチュラルモダン」が好きだけれど、
もう少しやさしさやぬくもりを足したい、
そんな方におすすめの組み合わせです。
こちらは、すべて木製のテーブルと
比べたときの印象の違い。
天板が白になるだけで、お部屋の見え方が
変わるのを実感していただけるかと思います。
脚脚を木に変えた場合でも、天板が白であれば、
空間を広く見せる効果はしっかりとキープできます。
白は光を反射しやすく、視覚的な
「抜け」をつくってくれる色。
そのため、脚が木でも、お部屋全体は
軽やかな印象のままです。
さらに、同じ白天板でも
「ステンレス脚」と「オーク脚(棚板付)」で比べてみると、
脚の素材によって雰囲気がぐっと変わります。
ステンレス脚は、よりモダンでシャープな印象。
木脚は、ナチュラルでやさしい印象。
「どちらが好きか」は、お部屋づくりの
ゴールによって変わる部分でもあります。
すっきり見せたいけど、
冷たくなりすぎないようにしたい。
そんな方には、
この「ホワイト天板×オーク脚(棚板付)」の
組み合わせがとてもおすすめです。
次にご紹介するのは、
オーク天板×オーク脚(棚板付)の組み合わせです。
こちらは、先ほどの白天板の組み合わせよりも、
インテリアマップ上で「右上方向」、
つまり、よりナチュラルであたたかい印象に
近づくスタイルになります。
スタイリッシュさを少し抑え、その分、
木のぬくもりや安心感をしっかりと感じられる。
そんな落ち着きのある佇まいが魅力です。
この「木×木」の組み合わせは、
王道のナチュラルテイストにぴったり。
木の持つやさしい風合いは、お部屋に自然と溶け込み、
リラックス感やあたたかみを感じさせる
空間を演出してくれます。
それでいて、カラーコーディネート次第で、
重たくなりすぎず、すっきりとさわやかな印象にも
仕上げることができます。
たとえば、白やグレー、アースカラーなどの
アートやファブリックと組み合わせれば、
明るく清潔感のあるナチュラルインテリアに。
コーディネート次第で印象の変化を楽しめる
王道デザインのテーブルです。
最後にご紹介するのは、
オーク天板 × ステンレス脚の組み合わせです。
こちらは、「ホワイト天板」ほど軽やかではありませんが、
木のあたたかみと、ステンレスの細さが合わさった、
ナチュラル寄りのナチュラルモダンスタイル。
天板を木にすることでナチュラル要素が加わり、
脚部のステンレスが持つ「線の細さ」で、
すっきりとしたモダン要素がプラスされます。
やわらかな木目と、シャープな脚のコントラスト。
この組み合わせは、
「あたたかみのある空間が好きだけど、
少し洗練された印象にもしたい」
という方におすすめです。
以前ご紹介した「ホワイト天板×ステンレス脚」よりも、
ナチュラルな要素が強まりつつ、脚の抜け感による
軽やかさはしっかり残っています。
このように、どのテイストを選ぶかによって、
おすすめの組み合わせも変わってきます。
以下の「好みのインテリアの見つけ方」の記事も
ぜひご参考に、お気に入りのスタイルを
見つけていただけたら幸いです。
「好みのインテリアスタイルの見つけ方」として、インテリアの様々なスタイルと特徴をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/beforestyling/u4/2025-04-04.php
続いて、テーブルのサイズについてご紹介します。
今回のダイニングテーブルは、
以下の3サイズからお選びいただけます。
幅100cmは、リセノがこれまでに展開してきた中でも
もっともコンパクトなダイニングテーブルのひとつ。
一人暮らしや二人暮らしの方など、
「限られたスペースでも、
ダイニングテーブルを置きたい」
という暮らしに寄り添ったサイズ感です。
小さな賃貸にお住まいの方は、スペースの都合から
「ダイニングテーブルはあきらめて、
ソファー+リビングテーブルで食事をしている」
ということも多いかもしれません。
でも、本当はどちらも取り入れたい。
そんな思いに応えるために、設計した
ちょうどいいコンパクトサイズです。
この幅100cmには、ハーフラウンド(半円型)という
特別な形状もご用意しています。
壁にぴったりと片側を寄せて使うことで、
省スペースでも2〜3人での使用が可能に。
また、角のない丸みのあるフォルムは、
お部屋にやさしい印象をもたらし、
リラックス感を自然に引き出してくれます。
空間をすっきりと効率的に使いたい方には、
スタンダードなスクエア型(四角形)も選択可能。
それぞれの暮らし方や、お部屋の間取りに合わせて、
ちょうどいい一台を見つけていただけます。
もちろん、3人以上のファミリーの方にも
お選びいただけるように、
「幅155cm」サイズもご用意しています。
こちらも「幅100cm」と同様、
片側がストレート・もう片側がラウンドという
ハーフラウンドの形状が選べます。
このハーフラウンドの魅力は、ストレート側を
壁づけやアイランドキッチンに合わせて使えるところ。
「ラウンドテーブルを置きたいけど、
スペース的に難しい...でもあきらめたくない」
という方に、ぜひ取り入れていただきたい形です。
効率的な配置と、リラックス感のある佇まい。
そのどちらも叶える、バランスのとれたテーブルです。
そして、もっとゆったりとしたサイズを
お探しの方には、「幅170cm」サイズの
オーバル型テーブルをおすすめします。
お部屋に余裕があり、
テーブルをお部屋の真ん中に置きたい...
そんな方にぴったりのサイズと形状です。
オーバル型は、柔らかな曲線で構成された天板で、
空間にやさしさと一体感をもたらす形。
丸テーブルのような「囲む」感覚を持ちつつ、
端まで一体化したシルエットなので、
人数の増減にも柔軟に対応できます。
大人数で食事を囲むことの多いご家庭に、
ぜひ取り入れていただきたいサイズです。
こちらからは細かな仕様や素材についてのこだわりを
一つ一つ丁寧にご説明をさせて頂こうと思います。
こだわりが詰まったテーブルなので、
ぜひ読んで頂けると幸いです。
モダンなデザインのテーブルというと、角が直線的で
シャープな印象のものが多いかもしれません。
ただ、その一方で、小さなお子さまがいたり、
ご高齢の家族と暮らしていると、
角の尖りが気になることもありますよね。
今回のテーブルでは、
その両方を叶えるデザインを目指しました。
天板の側面に、船底のような
やわらかな曲線(R)を施すことで
遠目にはすっきりとシャープに見えながら、
実際に触れてみるとやさしくなめらかな仕上がりに。
見た目の美しさと、使う人へのやさしさ。
どちらも大切にしたいからこそ生まれた
こだわりのディテールです。
今回のテーブルで採用した脚部の素材は「ステンレス」。
英語でstainlesssteelと書き、直訳すると
「錆びない鋼(はがね)」という意味になります。
名前のとおり、錆びにくく、丈夫な素材として、
キッチンや水まわりでも広く使われている金属です。
ただ、ステンレスと聞くと
「手垢や指紋が目立ちそう」というイメージを
お持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、指紋がつきにくい「指紋レス加工」
を施したステンレスを採用しました。
実際に手で触れても、ベタつきや跡が残りにくく、
見た目の美しさを長く保つことができます。
棚板には、職人の手で一つひとつ丁寧に編まれた
ラタン素材を使用しています。
自然素材ならではのやさしい表情と、
手仕事ならではの凹凸が、テーブルに
ぬくもりと豊かな表情をプラスしてくれます。
サイズは「奥行き20cm」と、
使いやすいコンパクト設計。
ティッシュケースやリモコンなど、よく使うものを
さっと置いておける収納スペースとして活躍します。
また、天板にチェアを引っかけたときにも
座面が棚板に当たらないように設計しているため、
日々の使い勝手も心地よく感じていただけます。
白天板の素材には、
「メラミン化粧板」を使用しています。
メラミンは、硬くて傷がつきにくく、
水や熱にも強いのが特徴。
食事中にうっかり汚してしまっても、
水を含ませたナフキンなどでさっと拭くだけで
簡単にきれいになるので、
毎日のメンテナンスもラクに行えます。
お子さまとの食事シーンや、お茶を楽しむひとときにも
安心して使える丈夫な素材です。
木天板に使用しているのは、オークの無垢材。
古くから家具材として親しまれてきたこの木は、
経年によって少しずつ飴色へと深まっていく
美しい変化が魅力です。
ヴィンテージ家具にもよく使われており、
「育てるように楽しめる木材」として
長く愛されています。
使い続けるほどに、より美しい風合いへと変わっていく。
そんな経年変化を楽しめる素材として、
このオークを選びました。
飴色に育てていくのも楽しみの一つです。
木部の塗装には、ウレタン塗装を施しています。
ウレタン塗装は、水や汚れに強く、お手入れも不要。
木の表情を守りながら、毎日の暮らしに
しっかりと寄り添ってくれる仕上げ方法です。
リセノの家具づくりでは、見た目の美しさだけでなく
「長く使えること」もとても大切にしています。
日々の中で少しずつ味わいが増し、
10年先も変わらず心地よく使えること。
そんな未来を見据えた設計と素材選びを行っています。
というわけで、新作ダイニングテーブルについて、
企画の背景とコンセプト設計、
そして細かな仕様のこだわりまでご紹介してきました。
シンプルなデザインでありながら、
天板と脚の組み合わせによって、お部屋の印象を
自由にコントロールできるテーブル。
暮らしに合わせてサイズや形状を選べる設計と、
使い心地に配慮した細部の工夫により、
日本の住宅にも取り入れやすい
ダイニングテーブルに仕上がっています。
カスタマイズできるダイニングテーブル「Pair(ペア)」。あなただけの暮らしにフィットします。
https://www.receno.com/diningtable2/pairdt.phpぜひ、お近くの店舗にて実物をご覧いただき、
その佇まいや質感を実際に体感してみてください。
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
https://www.receno.com/shop/ダイニングテーブル「Pair」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
天板・脚・サイズを、「好み」や「使いやすさ」に合わせてカスタマイズできるダイニングテーブルを作りました。
「bulb shade」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
「電球のまぶしさ」のストレスがゼロに。家族の目の健康を守る「電球カバー」をつくりました。
ソファー「Along」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
いつまでも「連れて」いけるソファー。ライフステージの変化に長く寄り添う、組み合わせ自由なソファーを作りました。
ダイニングチェア「Pair」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
ステンレス脚の新作チェアについて、企画経緯とコンセプト設計を紐解いてきます。
フェザーソファ「AGRAカウチ/1.5人掛け」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
AGRAシリーズに新たに仲間入りする「カウチソファ」「1.5人掛けソファ」について、利用シーンとともに紐解いていきます。
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「伸長式」「楕円形」に仕上げたオリジナルダイニングテーブルについて、設計コンセプトを紐解いていきます。
フェザーソファ「AGRA」の企画経緯とコンセプト設計についてお話します。
Re:CENO productから2年半ぶりに登場する新作ソファの企画経緯とコンセプトをご紹介します。