
「好みのインテリアスタイルの見つけ方」として、インテリアの様々なスタイルと特徴をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/beforestyling/u4/2025-04-04.php公開日 2025年06月20日(金)
更新日 2025年06月20日(金)
こんにちは。
プロダクトデザイナーの加納です。
今回、リセノでは珍しい
線の細いチェアをリリースします。
その名は「ダイニングチェア Pair(ペア)」です。
ダイニングテーブルを決めたら、次に
「合わせるチェアをどうするか?」
を考える必要があります。
「木製のテーブルに、木製のチェア」という
間違いない選択をするのも、当然良いと思います。
ただ、木製チェアの場合、強度面を考えると
どうしても「線」が太くなってしまいます。
特に、コンパクトなダイニングで暮らす方は
木製のチェアを選んだはいいものの
「少し重い印象になってしまうので、
お部屋を広くすっきりと見せたい...」
と感じることもあるのではないでしょうか?
そこで、こちらの新作チェアはフレームに
ステンレスを採用しました。
木製の家具よりも線が細いラインで
強度を担保しています。
ですので、こちらの椅子を合わせるだけで
空間に抜け感が加わり、お部屋を広く
すっきりと見せることができます。
今回は、この新作チェアについて、
企画経緯とコンセプト設計を紐解いてきます。
なんといっても、このチェアの最大の魅力は
線の細さにより、空間に抜け感を生み出し、
お部屋を広く見せてくれるところです。
線が細いことで、物理的に体積が減少して、
目線が抜けて、圧迫感を軽減できるのです。
そして、この細さを実現できるのは
「金属」であるからこそ、といえます。
産業革命以降に登場した「金属」ですが、
それまでは木材を使用した家具が多い中で
近代化が進み、木材と同じくらい
需要な家具素材として使われてきました。
この時代から、シンプルで装飾を省く
「モダンテイスト」が生まれました。
ヨーロッパのお部屋は広くて大きい
というイメージがありますが、
実際はそうではありません。
そこで、ヨーロッパでも「金属」を使い、
物理的にお部屋を広く見せる手法が
古くから使われてきたのです。
金属をお部屋の中に取り入れるのは、
歴史的にみても「お部屋を広く見せる効果」が
あるということがわかります。
例えば、コンパクトな2LDKでも
チェアを4脚くらいは置きたいときがありますよね。
木製のチェアと、Pairを置いた時の様子を
比較してしましょう。
これだけ印象が異なるので、小さな空間には
細い線の家具を置くことが非常に効果的だと言えます。
その一方で、細く、すっきりと見せながらも
椅子としての強度を持たせるということが必要です。
そこで、こちらは鋼材の中から
工場とも協議を重ねて
今の細さにたどり着きました。
強度と美しさを両立させて、
ようやく辿り着いた形状です。
もう1つのこだわりのポイントは、
ただ単純に線を細くするだけでなく、
「ナチュラルさ」を残したところです。
すべて金属にしてしまうと、
線の細さはより強調されますが、
冷たい印象になってしまうことがあります。
そこで、ナチュラルさを少し残すことで
温かみがあるリセノのお部屋づくりとの
相性が失われることがないのです。
言い換えると、こちらのチェアは
「ナチュラルモダン」なお部屋づくりに
ぴったりのチェアです。
「ナチュラルモダン」というテイストは
「かっこいい、洗練、モダン」と
「明るい、さわやか、シンプル」を
掛け合わせたテイストのことを指します。
「かっこいい」と「明るい」が
共存することで、温かみがありつつも
洗練された印象のお部屋に仕上がります。
さわやかな印象でありながら、
モダンで凛とした雰囲気も好き、
という方におすすめしたいチェアです。
なお、好みのインテリアテイストの
見つけ方については、ぜひ以下のマガジンも
参考にしていただければと思います。
「好みのインテリアスタイルの見つけ方」として、インテリアの様々なスタイルと特徴をご紹介します。
https://www.receno.com/pen/beforestyling/u4/2025-04-04.php
美しいお部屋には、
良い顔をしたチェアが必ずあります。
だからこそ、チェアを選ぶ際には
見心地がとても大事な要素です。
ただ、見心地だけでは、いいチェアとは言えません。
こちらのチェアは、見心地と同じくらい
使い心地にもこだわっています。
どういう基準で、家具を選ぶと良いのかの思考法について解説します。
https://www.receno.com/pen/beforestyling/u7/2023-05-15.php
アーム部分には、ハーフアームを採用し
自然と肘がかけられるように設計しました。
肘のあるチェアは長く座っていても
体勢を崩せるところがいいポイントです。
立ち上がる際にも、肘の部分を支点にして
立ち上がることが可能なので、
足腰の弱い方でも立ち上がりやすい仕様です。
また、ハーフアームにしたことで
テーブルからの出入りもしやすく、
圧迫感が出ないようなサイズ設計になっています。
一般的に、アームチェアは
「幅55cm前後」のものが多く
アームがないチェアと比べて
幅の広い設計になっています。
それは、人の体がおさまるように
肘掛けを外側に出しているので、
必然的にそのくらいのサイズになるためです。
一方で、幅が広いので、2 脚並べた際には
テーブルにおさまりきらないこともあります。
Pairは、座り心地の良さと、コンパクトなサイズ感、
その両方を叶えるために「幅50cm以下」に設計。
肘は置けるけど、体がすっぽりと
おさまるサイズ感です。
チェアは、人間工学的に
適した角度が設定されています。
ダイニングチェアだと90〜110度くらいです。
ただ実際は、90度というのは直角なので、
座り心地が良いとは到底いえません。
となると、一般的には90〜110度が
推奨されているものの
「実際には、どのくらいの角度が適しているのか?」
という疑問が浮かびます。
それは「多くの椅子に座る」「作って試してみる」
という経験を通してこそ測れる数値です。
チェアを数多く設計してきた私は
理想的な角度に辿り着きました。
それが103度前後です。
このくらいの角度が
自然と背もたれにもたれたときに
最もちょうどいいんです。
是非、店頭でチェアを
試してみていただければと思います。
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
https://www.receno.com/shop/
Re:CENO productのハーフアームチェア
「folk round arm」も同様ですが、今回のチェアも
テーブルに引っ掛けられる仕様です。
今の時代、共働きのご家庭は非常に多く、
毎日掃除の時間を取れない...ということも
あるかと思います。
こちらのチェアは、テーブルに引っ掛けると
床から「10cm」空くので、
ロボット掃除機も通ることができます。
ですので、朝の忙しい時間にチェアを
テーブルに引っ掛けておいて、
ルンバをセットしてお仕事に出かけすれば
帰ってくる頃には綺麗になっています。
今の時代、時短は非常に嬉しいポイントだと思います。
犬や猫と暮らすお客様から、
「ペット対応の生地が欲しい」
とのお声をよくいただきます。
今回、そのご要望に応えた生地を
オリジナルで開発しました。
実は、「ペット対応生地」という言葉に、
明確な定義はありません。
一般的には、専門機関による「スナッグ試験」に
合格したものが、そう呼ばれています。
スナッグ試験では、「メース」と呼ばれる
トゲのついたボールで生地を100回こすり、
といった基準で評価されます。
その結果、一定の基準をクリアしたものだけが
「ペット対応」として認められているのです。
ただ、私たちリセノでは、お客様に
より安心してお使いいただけるよう、
一般的な「100回」の試験基準を大きく上回る
「2000回」の試験を実施しました。
その結果、5段階中「4.5」という
高い評価を獲得しています。
この生地は、試作を何度も繰り返しながら
調整を重ねて、ようやく完成した
「リセノのペット対応生地」です。
カラーは、やさしい印象のベージュと、
さりげない柄のストライプの2色。
どちらの生地も、リセノが完全オリジナルで
開発したものです。
とくにストライプの生地は、パターンのデザインから
スタートし、糸の組織まで細かく指定して、
特別に織り上げていただきました。
市販の生地ではなく、リセノだけの特注品です。
だからこそ、生地そのものも
自信を持っておすすめできます。
ストライプ生地は、凹凸をつけることで、
立体感のある表情に仕上がるよう、
特別に織っていただいています。
単なる平坦なストライプではなく、
生地自体の奥行きや表情を感じられる一枚です。
ぜひ、店頭でも質感をご覧いただきたいと思います。
機能面では、犬や猫の爪が引っかかりにくく、
織り糸がほつれにくい構造になっています。
生地は糸をしっかりと織り上げて布にしているため、
引っかきや摩擦にも強く、優れた耐久性があります。
そのため、小さなお子様が
うっかりひっかいてしまっても安心。
ペットと暮らす方にも、お子様がいるご家庭にも、
長く快適にお使いいただける生地です。
古くから家具用の素材として
親しまれてきた「オーク材」。
経年変化で飴色に変わった風合いを、
ヴィンテージショップなどで
ご覧になったことがある方も多いかと思います。
オーク材の魅力は、なんといってもその美しい木目と、
ぬくもりのある手触り。
使い込むほどに味わいが深まり、
年月とともに表情が豊かになっていきます。
やがて、ヴィンテージショップに並ぶような
飴色の家具へと育てていく...。
そんな経年変化を楽しめるのも、
オーク材ならではの魅力です。
長く清潔に使い続けていただけるように、
座面カバーは取り外して洗うことができます。
通常、カバーを外す際には、
座面をボルトで取り外すのが一般的ですが、
こちらのチェアでは、座面を外さずに
カバーだけを外せるように設計しています。
この仕様は、リセノならではの
こだわりのポイントです。
洗濯については、ご自宅での部分洗いも可能ですので、
ちょっとした汚れであれば、お風呂場などで
軽くつまみ洗いしていただくのがおすすめです。
ステンレスは、英語で「stainless steel」と書き、
直訳すると「さびない鋼(ステンレス鋼)」
という意味になります。
「stainless」とは、文字どおり
「さびない」ということ。
だからこそ、キッチンなどの
水回りにもよく使われています。
ただ一方で、「手垢がつきやすい」という
イメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、その「手垢」の
弱点をカバーするために、「指紋レス加工」を
施したステンレス素材を採用しました。
見た目の美しさを保ちやすく、
日々のお手入れもぐんとラクになります。
安心してお使いいただける仕様です。
専門機関による強度試験も実施しました。
この試験では、
「体重約95kgの人が、5万回ほど座る」ことを想定し、
強度に問題がないかどうかを評価します。
1日あたり20回座ると仮定すると、
およそ7年分に相当する使用頻度です。
その試験の結果、背もたれ・ひじ部・座面の
すべてにおいて、基準をしっかりとクリアしています。
ただし、実際のご使用環境や条件によって
耐久性は変わるため、この試験結果が必ずしも
7年間の使用を保証するものではありません。
というわけで、新作ダイニングチェアについて、
企画の背景やコンセプト設計、そして細部に宿る
機能性へのこだわりまで、ご紹介してきました。
線の細いステンレス脚と、ぬくもりある木のアーム。
異素材の組み合わせが、
軽やかで洗練された印象をつくり出します。
日本の住まいにもフィットするサイズ感と、
長く快適に使い続けられる設計。
使うほどに愛着が深まる
ダイニングチェアに仕上がっています。
お部屋を広く、美しく見せるダイニングチェア「Pair(ペア)」。線が細くすっきりとしたフォルムが、圧迫感を軽減してくれます。
https://www.receno.com/diningchair/pairdc-sv.phpぜひ、お近くの店舗で実物をご覧いただき、
その軽やかさや座り心地を体感してみてください。
「ふつうのお家を、美しく」というテーマのもと、お部屋を美しくスタイリングするためのセオリーを提唱し、オリジナルの家具や雑貨を展開するインテリアブランドです。
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Re:CENO productから2年半ぶりに登場する新作ソファの企画経緯とコンセプトをご紹介します。