ソファーの素材の違いは?生地の特性とメリット・デメリット
こんにちは。
Re:CENO KYOTOの中野です。
今回のテーマは、「ソファーの素材」について。
ソファーの購入を検討する際、
大切なポイントの一つが
張り地の素材ではないでしょうか。
同じ形のソファーであっても、素材によって
印象や使い心地は大きく異なります。
そこで今回は、それぞれの生地の特性と、
メリット・デメリットをご紹介します。
ソファーの素材の種類
ソファーの張り地は、
大きく分けて3つの種類があります。
- ファブリック(布)
- 本革(天然皮革)
- 合皮(合成皮革)
まずは、それぞれの特性について
ご紹介していきます。
① ファブリック(布)
ファブリックとは、生地や織物のことで、
布全般に使用される総称です。
ソファーに使用されるファブリックの素材は、
コットン・リネン・ウール・ポリエステル・アクリル
などが一般的。
私たちが日常的に着用している衣服をはじめ、
カーテンやお布団など
さまざまな場面で用いられています。
ソファーの張り地の中でも特に馴染みが深く、
布特有の温かみを感じられるのが特徴です。
② 本革(天然皮革)
本革(天然皮革)とは、
動物の皮を加工した素材のこと。
牛・馬・豚・羊など様々な種類がありますが、
ソファーの張り地では、牛革を用いることが多いです。
ファブリックや合皮と比べると高価な素材で、
手触りや質感には独特の高級感があり、
長く使い続けるほど
味わいが増していくのが特徴です。
③ 合皮(合成皮革)
合皮(合成皮革)とは、不織布などの基材の上に
合成樹脂をコーティングして、
本革の質感を再現している生地のことです。
フェイクレザーや人工皮革と言ったりもします。
合成樹脂には、ポリ塩化ビニール樹脂(PVC)や
ポリウレタン樹脂(PU)を使うので、
端的に言えばビニールやプラスチックと
同じジャンルになります。
比較的安価で手に入るため、あまりコストをかけずに
本革のような質感を楽しめるのが特徴です。
ソファーの素材① ファブリックのメリット・デメリット
それぞれの素材の特性をイメージできたら、
今度は、メリット・デメリットを見ていきましょう。
ソファーをご検討中の方は、
ご自分の暮らしにどの素材がフィットするのか、
ぜひ参考にしてみてください。
まずは、ファブリックの
メリット・デメリットをご紹介します。
ファブリックのメリット
ファブリックのメリットは、下記の3つ。
- 生地のバリエーションが豊富
- お手入れがしやすい
- 一年を通して快適に使いやすい
① 生地のバリエーションが豊富
本革・合皮に比べて、色・素材・織り方の幅が広く、
豊富な選択肢の中から、お部屋にぴったりの
生地を選ぶことができます。
カバー単体で販売しているソファーであれば、
模様替えをすることも簡単です。
リセノでは、ナチュラルヴィンテージと相性の良い
ファブリックを複数ご用意しています。
リセノプロダクトで使用している
生地の特性については、
下記のマガジンをご覧ください。
「カバーの種類はどれにしよう?」リセノプロダクトのソファーカバーを生地別にご紹介
② お手入れがしやすい
ファブリックソファーには、
外側のカバーを取り外しできる
カバーリングタイプというものがあります。
手洗い・洗濯機・ドライクリーニングで
お手入れできるものが多いので、
ご自宅でのメンテナンスも負担になりません。
③ 一年を通して快適に使いやすい
ファブリックは、本革や合皮に比べると、
気温の変化に影響を受けることが少ないので、
暑い季節でも寒い季節でも体感に大きな差がなく、
一年を通して快適に使うことができます。
ファブリックのデメリット
ファブリックのデメリットは、下記の3つ。
- ゴミが入りやすい
- 汚れや匂いが残りやすい
- 毛玉ができる
① ゴミが入りやすい
ファブリックは、
いくつもの繊維が重なっており、その構造上
どうしてもゴミやホコリが入りやすくなっています。
掃除機やコロコロなど、お掃除をサボってしまうと、
ダニやハウスダストの原因となるので注意が必要です。
② 汚れや匂いが残りやすい
ファブリックのほとんどは、水分が繊維の中に
染み込んでしまうので、飲み物や食べ物をこぼした際、
汚れやシミが残ってしまいます。
また、タバコや焼肉などで
お洋服が臭くなるのと同じように、
生活臭が付きやすいのも特徴です。
③ 毛玉ができる
毛玉の原因は、摩擦や静電気です。
衣服との摩擦によってソファーの生地が擦れ、
繊維が毛羽立ち、静電気で束になることで、
毛玉になってしまうことがあります。
ファブリックのデメリットを解消するには?
ファブリックのデメリットを解消するには、
メリットでご紹介した
「カバーリングタイプ」を選ぶのがおすすめです。
ゴミが入ったり、汚れや匂いが残っても、
取り外してお洗濯(ドライクリーニング)を
することで、生地を清潔に保つことができます。
また、毛玉に関しては、
繊維が絡まってしまう前の予防が大切で、
日常的なブラッシングが効果的です。
リセノでは、ファブリック製品に付着する
ホコリや皮脂汚れを予防できるよう、
「プロテクター」の使用を推奨しています。
上の画像から商品ページをご覧いただけますので、
詳しい情報は、そちらをご確認ください。
ソファーの素材② 本革のメリット・デメリット
つづいて、本革を使用したソファーの
メリット・デメリットをご紹介します。
本革のメリット
本革のメリットは、下記の3つ。
- ダニやホコリが発生しにくい
- 吸湿性・放湿性に優れている
- 経年変化を楽しめる
① ダニやホコリが発生しにくい
ファブリックと異なり、
ゴミが入り込む隙間がないため、
ダニやホコリが発生しにくいのが特徴です。
花粉やペットの毛なども、中までは入らないため、
アレルギーのある方やペットを飼っている方にも
おすすめです。
② 吸湿性・放湿性に優れている
本革は、「呼吸する素材」と言われるほど、
吸湿性と放湿性に優れた素材です。
数多くある天然素材の中でも、この2点に優れていて、
湿気の多い日本の気候にも適しています。
また、熱伝導性が高いため、
冬の寒いお部屋だとソファーもひんやりと感じますが、
室温が上がったり、人肌の熱が伝わったりすると
すぐにソファーも温かくなるのが特徴です。
③ 経年変化を楽しめる
本革は、耐久性が高く、
手を掛ければ掛けるほど長持ちします。
お手入れを重ねれば、10年以上使える素材と言われ、
深みが増す色合いや、上質なツヤ感を
楽しむことができます。
また、他の生地に比べ、
高級感を演出できる素材です。
本革のデメリット
本革のデメリットは、下記の3つ。
- 他の素材に比べて高価
- 水・直射日光に弱い
- 定期的なメンテナンスが必須
① 他の素材に比べて高価
本革は、動物由来の素材のため、
加工に至るまで手間と時間がかかります。
革の質・厚み・鞣し方などによって
価格の幅はありますが、
他の生地に比べて高価な素材です。
② 水・直射日光に弱い
本革は、水・直射日光に弱い素材です。
吸湿性・放湿性には優れていますが、
耐水性はないため、汗や水分が付着すると
生地の劣化の原因に。
また、直射日光に当たると
ひび割れや日焼けをしてしまうことも。
配置場所には注意が必要です。
③ 定期的なメンテナンスが必要
②で紹介したデメリットの通り、
本革は、ややデリケートな素材。
毎日のお手入れは、乾拭きで問題ないですが、
定期的に専用のクリーナーを使用して
こまめなメンテナンスが必要です。
本革のデメリットを解消するには?
一番気になるのは、日焼けによるひび割れ。
外出の際は、カーテンを閉めたり、
ソファースプレッドを掛けたりして、
日焼けによるダメージを
最小限に抑えるのがおすすめです。
また、少々面倒な定期的なメンテナンスも、
長い目で見れば、どんどん愛着の湧く作業。
経年変化を楽しみながら、
自分だけの味わいに育てられる醍醐味があります。
ソファーの素材③ 合皮のメリット・デメリット
最後に、合皮を使用したソファーの
メリット・デメリットをご紹介します。
合皮のメリット
合皮のメリットは、下記の3つ。
- 本革に比べて安価
- 本革に比べてお手入れが楽
- 色のバリュエーションが豊富
① 本革に比べて安価
本革と違い大量生産が可能なため、
比較的お手頃な価格で購入できます。
本革には劣るものの、革製品の質感・風合いを
手軽に楽しむことができるので、
数年単位で買い替える予定の方には
おすすめの素材です。
② 本皮に比べてお手入れが楽
合皮は、樹脂でコーティングされた素材のため、
汚れや水に強く、お手入れがしやすいのも特徴です。
汚れてしまっても、
中性洗剤で拭き取れば簡単に落とすことができます。
本革同様に、繊維の隙間がないため、
ホコリ・ダニが発生しにくいのもメリットです。
③ 色のバリエーションが豊富
人工的な素材なので、色のバリエーションが豊富です。
本革には出せない
合皮ならではの色を楽しむことができます。
革の質感・風合いを取り入れつつ、
好みのカラーを選びたいという方には
おすすめの素材です。
合皮のデメリット
合皮のデメリットは、下記の2つ。
- 通気性・吸湿性に劣る
- 経年劣化する
① 通気性・吸湿性に劣る
天然の素材ではないため、
本革に比べて通気性や吸湿性に劣ります。
湿気を逃がさないので、
長時間同じ体勢で座っていると蒸れることも。
② 経年劣化する
本革のように経年変化は楽しめないため、
使用とともに生地の劣化が気になりやすい素材です。
ひとつの物を長期的に使いたい方には、
あまりおすすめできません。
合皮のデメリットを解消するには?
劣化をなるべく防ぐには、
日々のお手入れが大切です。
基本的には、乾拭きで問題ないですが、
汚れが気になった際は、
固く絞った水拭き・乾拭きをおこない、
汚れを残さないようにしましょう。
ソファーの素材の違いをご紹介しました。
ソファーの張り地に用いられる
ファブリック、本革、合皮の
3つの素材についてご紹介しました。
わたしも、ファブリック・本革・合皮
それぞれのソファーを使ったことがあります。
個人的には、選択肢の豊富さ・お手入れのしやすさ
などから、「ファブリック」のソファーが
一番バランスが取れていて使いやすかったと感じます。
それぞれ一長一短があるので、ソファーを選ぶ際は、
ご自身が何を重視するのか考えた上で、
暮らしに合った素材のソファーを選んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。