VIDEO魅力を紐解く動画
誰もが美味しくコーヒーを淹れられるHARIOのサイフォン「テクニカ」。3人用と5人用をご用意しました。
おすすめポイントを動画でご覧ください。FEATUREおすすめポイント
抽出過程も楽しめる
サイフォンの特別なコーヒータイム
アルコールランプの火に温められ、ポコポコと泡を立てながら上下するコーヒー。慣れた手つきでかき混ぜる姿は、まるで科学者が実験をしているようでした。
コーヒーの薫りが部屋に広がり始めると、きっと美味しい何かを作っているのだろうと、子供ながらに感じたものです。コーヒーを淹れるという行為は、単なる日常の一部でありながらも、その瞬間に特別な意味を与えるものなのです。
コーヒーが下に移動し終わる直前が、一番の見せ場。ブクブクと広がる泡の群れが、まるで生き物のようにフラスコの中を駆け回ります。
この瞬間を見逃さないよう、かじりついて見つめていた頃のドキドキとワクワクは大人になっても変わらず、淹れるたびに「お〜」と声が漏れてしまいます。
普段の暮らしでは味わえない光景。サイフォンの醍醐味のひとつは、まさにこの抽出過程にあります。炎のゆらめきや水の動きには、ある種のリラックス効果もあるように思います。
なんてことのないコーヒータイムが、特別な時間に変わります。
そして、この佇まい。いかにも特別なことが起きそうな独特のフォルムは、置いてあるだけで絵になりますし、魅了されます。
コーヒー好きのみならず、調理器具好きの方のコレクションとしても、持っておきたいアイテムです。
「浸漬法」による抽出。
ドリップよりも安定の味わいです。
さて、サイフォンの名前は聞いたことがあったり、見たことがあるという方は多いと思いますが、どういうものかは意外に知らないのではないでしょうか。
19世紀の初め頃に、ヨーロッパで開発されたと言われています。蒸気圧によってお湯がフラスコから押し上げられ、上ボール(ろかする部分)内でコーヒー粉が高温のお湯に浸されることで、じっくりと抽出されます。
この抽出方法を「浸漬(しんし)法」といいます。
浸漬法で淹れたコーヒーは、上ボール内が飽和状態になることにより、コーヒー粉が必要以上に溶け出さないので、柔らかくすっきりとした味わいになります。
抽出時間を守れば、あとはほぼサイフォンの原理に任せるだけなので、味ブレがあまりしません。慣れるとドリップよりも簡単で、誰でも香り高い、同じ味わいのコーヒーが楽しめます。
一方、ドリップで淹れる方法は「透過法」といわれており、お湯をコーヒー豆に注ぎそのまま通過させて抽出する淹れ方です。
新しいお湯を注ぎ続けるので飽和状態にならず、コーヒーの成分が止まることなく溶け出していきます。
つまり、お湯を注ぐタイミングや時間、量によって味が変わるので、ブレずに淹れるにはある程度の技術が必要なのです。
難しそうで、実は簡単。
淹れ方をご紹介します。
サイフォンの佇まいや淹れている姿を見ていると、いかにもプロっぽくて、とても自分の手に負えないと思われるかも知れません。
しかし、実際にやってみると実に簡単で、慣れれば誰でも安定したコーヒーを淹れられます。
ここで簡単に、サイフォンコーヒーの淹れ方をご紹介します。
まず、ろか器をセットした上ボールに、中挽きされたコーヒーの粉(ここでは3人用の25g)を入れます。
水を適量(ここでは3人用の360ml)を入れ、スタンドにセットしたフラスコに上ボールを差します。まだ完全に差し込まず、斜めに差しておきます。突沸防止のため、チェーンがフラスコの底に接地されているか確認しましょう。
ちなみに、水の代わりに沸かしておいたお湯を使うと、沸騰までの時間短縮になり、おすすめです。
しばらくしてお湯が沸騰すると、上ボールをフラスコにしっかりと差し込みます。
すると、フラスコのお湯が上ボールに上がりますので、計量スプーンの柄部分で粉をほぐす程度撹拌し、このまま1分間放置します。
1分間経ったら、アルコールランプの火を消します。すると、自然と上ボール内のコーヒーがフラスコに下りてきますので、もう一度、円を描くように撹拌します。
あとはフラスコに下りきれば、完成です。
器具は、こまめにお手入れを。
その時間さえも豊かに感じます。
おいしくいただいた後は、もちろん後片付けをするわけですが、サイフォンのお手入れはちょっとひと手間かかります。その手順をご紹介します。
まず、コーヒーカスを捨てます。そのまま排水口に捨ててしまうと、詰まりの原因になりますので、ゴミ箱などへ捨てるようにしましょう。
次に、ろか器を外して、付着したコーヒーカスを水で優しく洗い流します。
ゴシゴシと洗ってしまうと、コーヒーカスでフィルターの目が詰まり、正常にコーヒーが淹れられなくなる恐れがありますので、優しく撫でるようにしましょう。
布フィルターは、乾燥させないことが大きなポイントです。乾燥するとコーヒーから出た脂が酸化し、臭いの原因となってしまいます。
洗い終わったら水の入った容器に入れ、フィルターを漬け込むようにして冷蔵庫で保存します。菌の繁殖を防ぐため、水は毎日取り替えるようにしましょう。
フラスコは、使用後すぐに水で洗えば問題ありませんが、洗わないまま時間が経つと汚れが取れづらくなったり、菌が繁殖してしまいます。
そういう時に便利なのが、スプレータイプの泡洗剤です。軽く水で流した後、シュシュッと2吹きほどして、2〜3分放置。あとはしっかりすすいで、乾燥させれば完了です。
上ボールは中性洗剤を使って洗うのですが、先端部分が細くなっていますので、同じく泡洗剤がおすすめです。
ここまでの話を聞くと、色々と大変と思われるかもしれませんが、やってみると簡単ですし時間もかかりません。
なにより、器具を丁寧に扱うことで愛着も湧いてきますし、手間をかけている時間でさえ豊かに感じられます。お手入れも含め、サイフォンと過ごす時間を楽しんでいただきたいです。
実際の使用人数より
大きいサイズがおすすめです。
サイズは3人用と5人用の2タイプをご用意しました。
こちらは3人用の360ml入るタイプで、1人分が120mlの計算です。350mlの缶ジュースの約3分の1。実際使ってみると、思ったより飲み足りないです。
ですので、3人用ではありますが、1〜2人で使用される方におすすめです。
こちらは5人用。600ml入るタイプで、同じく1人分が120mlです。
3〜4人での使用におすすめのサイズです。